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山姥の戯言日記

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『青天を衝け』第32回 銀行総監役と母の病と魑魅魍魎の罠

 

「栄一、銀行を作る」感想 日本初の銀行開業 母の病と化け物たち

 

青天を衝け 感想 感想ブログ 吉沢亮 高良健吾 橋本愛 和久井映見

 

今回の主要キャスト

 

渋沢栄一 吉沢亮さん

渋沢喜作 高良健吾さん

 

徳川慶喜 草彅剛さん

 

渋沢ゑい 和久井映見さん

渋沢千代 橋本愛さん

渋沢うた 山﨑千聖さん

渋沢こと 吉川さくらさん

𠮷岡なか 村川絵梨さん

大内くに 仁村紗和さん

 

徳川美賀子 川栄李奈さん

鵜飼勝三郎 遠山俊也さん

須磨 安部智凛さん

 

尾高惇忠 田辺誠一さん

尾高ゆう 畑芽育さん

ポール・ブリュナ マッシモ・ビオンディさん

 

杉浦譲 志尊淳さん

井上馨 福士誠治さん

玉乃世履 高木渉さん

江藤新平 増田修一朗さん

隈重信 大倉孝二さん

大久保利通 石丸幹二さん

岩倉具視 山内圭哉さん

三条実美 金井勇太さん

 

五代友厚 ディーン・フジオカさん

アラン・シャンド リカルド・バルツァリニさん

小野善右衛門 小倉久寛さん

佐々木勇之助 長村航希さん

三野村利左衛門 イッセー尾形さん

岩崎弥太郎 中村芝翫さん

やす 木村佳乃さん

 

公式Instagramhttps://www.instagram.com/nhk_seiten/

公式Twitter【公式】大河ドラマ「青天を衝け」 (@nhk_seiten) | Twitter

 

なんと前回の予告の予想もまた間違ってしまった。

もう下手な予想はやめよう。

と、何度誓ったことか。

 

さて、今回はまた豪快キャラが登場。

それはこちらの方だ。

 

予告では、どこぞの親分さんかと思うほどの迫力だった。

まさか三菱さんとは。

 

今回も盛りだくさんだった『青天を衝け』第33回。

それでは感想いってみよう。

 

 

 

 

渋沢栄一 大蔵省を辞職 上司の井上馨

 

大蔵省の辞職を決意した渋沢栄一は、自分が静岡から呼び寄せた杉浦譲に、その旨を報告する。

 

さすが親友だけあって、杉浦は栄一の胸中を察していた。

別々の道で日本のために尽くそうと、2人は別れの握手を交わす。 

 

一方で上司の井上馨も政府の予算案に納得がいかず、栄一と時を同じくして大蔵省を去る決断をする。

 

実際は、こういうことだったらしい。

 

そして問題となった2人の政府内部の暴露記事

まだ正式には辞めていない時期である。

 

いくら何でもやり過ぎだろうと思ったら、実はこういうことだったのだ。

 

新聞社にスクープされたのなら納得である。

これ、ドラマに入れられなかったのかな。

 

「例の新聞社の 咎めの罰金も払った」

 

あったのは、栄一が正式に大蔵省を退職した折り、この台詞を笑顔で千代に報告するシーンのみ。

栄一と井上の印象が悪いままだと思うのだが。

ナレーションでもいいのになぁ。

 

それにしても三野村利左衛門は神出鬼没で抜け目がない。

栄一が三井組で働くことになったと千代に嘘をつき、栄一の留守に上がり込んで家族を懐柔。

高価な反物を持参し、なんと妾のくにのことまで知っていた。

 

子どもたちの手前、栄一は声を潜めて猛抗議をする。

三野村にしてみれば、少し強引な手で栄一をスカウトに来たのだろう。

それだけ栄一の才を認め、腕を買っているということだ。

 

もう官ではなく、民になった栄一に、砕けた感じで接するところもいい。

でも栄一がなびかないと見ると、その表情は険しくなる。

 

「敵となろうが はたまた味方となろうが……容赦いたしませぬぞ」

 

三野村は当然のことながら、三井組の利になることしか頭にない。

才能ある栄一を、自分の後釜に据えようと考えたのも理解できる。

 

でも栄一は、日本のため、民のため、な男である。

理念の差が縮まることはないだろう。

 

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日本初の銀行スタート! 五代友厚からの助言

 

明治6年1873年)、民間資本の日本初の銀行、第一国立銀行が開業した

渋沢栄一、33歳の年である。

 

栄一の役職はなんと総監役だった。

 

栄一はまず、三井組と小野組から派遣された行員たちに、西洋式の簿記を教えようとする。

 

指導に当たるのは、大蔵省に招へいされたイギリスの銀行員、アラン・シャンドだ。

 

このシャンド、簿記に道具は必要ないと、工員たちから次々とそろばんを没収し始めた。

慌てた栄一はそろばんは必要だと主張するが、シャンドは西洋数学の筆算の方がいいと譲らない。

 

そこで「論より証拠」と、栄一は計算の対決を思いつく。

自信のある者に名乗りを挙げさせようとすると、1人の青年が立候補した。

 

こちらの方である。

 

優秀な人間のところには、やはり優秀な人間が集まるようである。

対決で見事に勝ってみせ、皆はそろばんを使うことを許された。

 

 

とはいえ、銀行の経営はまだ問題だらけだった。

銀行というものの根本をわかっていない者が多く、株主も貸し出し先も、三井組か小野組の関係者ばかり。

しかも互いに張り合っていて争いごとが絶えない。

 

訪れた五代友厚に、自分は行司みたいだと愚痴る栄一。

パリでも水戸侍や外国奉行やフランス人の仲介ばかりしていたと、懐かしく思い出している栄一に、五代は感嘆の言葉を贈った。

 

「ユー アー アメイジング

 

クールにきめて、クールに褒め称える。

いつの間にか、すっかり友人になっていて、言いたいこと言う会話を聞いていても、雰囲気がよくて面白い。

 

先に官から民に下った者として、五代は栄一にアドバイスをする。

 

「政府は 厄介な獣の集まりじゃったが 商いの方は まさに化け物。魑魅魍魎が跋扈(ちみもうりょうがばっこ)しておる」

 

「魑魅魍魎?」

 

ここから、リアル魑魅魍魎のシーンへ。

 

三菱商会の岩崎弥太郎、初登場の場面である。

 

例の新聞社にスクープされた栄一と井上の記事を読み、豪快に笑い飛ばした。

そして誰もが感じるであろう正論を吐く。

 

「元いた場を こればぁ貶して辞めるとは 一文の得もない。まさに『立つ鳥跡を濁しまくり』」

 

ほら~言われてる~。

でも言い訳したところで、スクープされるような隙を作っていた方が悪いって話にもなりそうだ。

 

2人が辞めた大蔵省は、大隈重信しか引き受ける者がいないだろうと見込み、岩崎は外出の身支度を整える。

 

「さあ この弥太郎が行っちゃるき。ハハハハハハハ」

 

まるでヒールのような笑い方。

意味もなく、大隈さん逃げて~と思ってしまった。

 

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母ゑいとの別れ

 

病の療養をするため、母のゑいが、姉の𠮷岡なかに付き添われて渋沢邸を訪れた。

 

 

廊下でゑいの姿を見つけ、嬉しそうに駆け寄る大内くに

抱っこしている女の子はふみという名前だ。

 

親し気な様子と会話から察するに、もう何度か会っているようである。

 

それにしても、なか姉さん、顔が怖い。

そんなに睨まなくても……と思っていたら、ガツンと言ったね、栄一に。

栄一が若かった頃みたいに、お尻をバチンッと叩いて。

いい音してたなぁ。

いやぁ、よかったよかった。

 

ゑいは穏やかで優しいし、千代も物分かりのいい嫁を演じているし、これじゃ千代だけが救われない気がしていた。

でも千代だけじゃなくて、ゑいも相当気に病んでいたことがわかった。

 

千代の子も、くにの子も、分け隔てなく可愛く思い、無事に育ってくれと願う。

そんな自分を許してくれと、千代に詫びるゑい。

2人の会話を廊下で聞き、部屋に入れず佇む栄一。

そりゃ入れないよね。

 

そしてゑいの体調がよかった日のことだろう。

ゑいは栄一が子どもの時と同じように、穏やかに言って聞かせる。

 

「近くにいる者を 大事にすんのを 忘れちゃあいげねぇよ」

 

お蚕さんの歌を、ゑいと栄一とうたの3人で楽しそうに歌っていた。

懐かしいなぁ、血洗島編。

 

ゑいを送るにはぴったりの歌だ。

 

 

父の市郎右衛門の時もそうしたように、臨終シーンについては語らない。

素晴らしい両親に育てられたよね、栄一って。

 

和久井映見さんのインタビューはこちら。

 

小林薫さん、吉沢亮さん、橋本愛さんについて触れられている。

特に橋本愛さんは印象深かったご様子。

素敵なインタビューなので是非ご覧いただきたい。

 

和久井映見さん、憎めない可愛らしい演技でとても魅力的でした。

お疲れ様でした。

 

喜作が帰国! 最新情報とそれぞれのこれから

 

場面が前後するが、感想はこの流れでいきたい。

 

渋沢喜作が訪欧から帰国した。

銀行に現れるなり、後ろから栄一の頭を叩くという登場の仕方が面白い。

 

喜作は怒っていた……って、そりゃ当然のこと。

栄一は手紙などでも知らせなかったらしく、喜作は大蔵省へ行って、初めて栄一が辞めたことを知ったのだ。

 

でも、そこは兄弟同然のダブル渋沢。

栄一が真摯に誤れば、喜作もスッと怒りを引っ込める。

こういう男同士の関係性に憧れるのは私だけではあるまい。

 

喜作の政府ウォッチ

栄一は、それなら銀行を手伝ってほしかったようだが、喜作は横浜で生糸の商いをすると言い出した。

イタリアでも見てきたように、これからはお蚕様(の時代)だと

 

そういえば富岡も…と栄一が続ける。

 

栄一の富岡製糸場ニュース

  • 富岡製糸場で作った生糸が万国博覧会で二等進歩賞を受賞
  • 工女の数が増えている
  • 製糸場で地元の産業を興したいと、各地から視察の人が集まっている

近いうちに富岡と静岡に行くつもりだという栄一。

静岡県や宗家の懐具合が気になるからで、慶喜に近況報告もしたいらしい。

 

喜作も一緒にと誘うが、彼はうなずかなかった。

 

やはり喜作は気づいていたのだ。

大政奉還の後、もう慶喜が戦を求めてはいないことを。

確かパリの栄一に送った文に、「おまえは上様の本当の気持ちをわかっていない」というようなことを書いていたが、喜作は納得できずに気づかないふりをして、自分すら騙していたのだ。

 

台詞になかった部分なので、あくまで個人的な推測である。

 

ともに戦い、たくさんの直参を死なせてしまい、慶喜に合わせる顔がないとつぶやく喜作。

栄一はそれ以上、余計なことは言わなかった。

静寂に包まれる室内。

 

と、シリアスパートから打って変わっての静岡の場面。

 

まさか亡き平岡の妻やすが、静岡に現れようとは。

でも鵜飼勝三郎が出てきて、超個人的にラッキーである。

美賀君……あ、いや、徳川美賀子も相変わらずキュートで小悪魔ルック。(誉め言葉だぞ)

美賀子が小柄なのか、侍女の須磨が長身なのか、あるいは両方か。

 

相変わらずのガサツな物言いのやすに、コレコレコレ……と思いつつも、どんな風に面白くしてくれるのかと、期待の方が大きい。

 

長めに静岡にと留まり、栄一と再会してくれないかな。

 

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世界最小!米国で話題の【JUUL】が日本初上陸! 

 

岩倉具視暗殺未遂事件に江藤新平佐賀の乱! その時 政府は…

 

解説は公式Twitterに丸投げしよう。

 

岩倉さん、怪我して運ばれてるのに笑わせないでくれ。

やっぱり山内圭哉さんの岩倉具視いいわ~。

この大河ドラマはキャスティングが素晴らしい!

 

 

デジャヴと思ったら、武田耕雲斎だ。

江藤さん、やはり同士族には心揺さぶられたと見える。

なんともったいない散り方か。

本人が納得してたなら仕方ないけど。

 

ともかく、不平士族の動きは活発になる一方だ。

彼らの不満をそらすため、大久保利通は台湾への出兵を実現させようとしていた。

まさに武士の世と変わらないやり口である。

 

ところが、頼りにしていたアメリカは動かず、船会社を持たせた三井も返事をはぐらかすばかりだという。

大隈重信は断言する。

栄一と井上の2人が、三井と小野を甘やかせたせいだと。

 

「もっと……政府んため 素直に動く商人がほしかもんであります」

 

この時は既に、岩崎弥太郎が大隈に接触していたものと思われる。

 

そして岩崎の思惑通り、政府のために動く海運会社として、三菱商会に白羽の矢が立った。

約状を交わした夜、岩崎は大隈にささやく。

 

「三井 小野が それほど政府の言うことを聞かんなら 少し 灸を据えたらどうですやろう?」

 

潰しにかかってきたぞ~、これが商人の戦なのだな?

 

銀行にいる栄一のもとに、井上馨が駆けつけた。

 

井上馨の経済ニュース

  • 大蔵省が「この先、無利子無担保で便宜は図れん。担保を出せ」と言い始めている
  • 三井組は手堅いが、小野組は放漫経営(なので危ない)
  • この銀行も小野組に貸し付けているのではないか?

栄一のアンサーは「130万」

 

「その貸付金を取りはぐれたら?」

 

「巻き添えで……第一国立銀行は破産する!」

 

呆然とする栄一のアップから、緊迫した大隈と岩崎のツーショットで「つづく」。

 

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次回予告とあとがき

 

次回は 第33回「論語と算盤(そろばん)

 

三野村「今や 誰もが金を崇拝し始めちまってる」

小野「嫌や 嫌や!」

やす「こんな世の中にするために みんな死んでったのかって…」

栄一「大事なのは民だ」

喜作「10年越しの 俺たちの横浜焼き討ちだい!」

岩崎「は?」

栄一「君子 仁を去りて 悪(いず)くにか名を成さん」

大久保「渋沢 味方になってくれんか」

 

今回は珍しくわかりやすい予告だった。

小野さんはパニクっていたけど果たしてどうなるのか。

でも銀行は大丈夫そうだから、栄一がピンチをしのぐのかな。

気になるのは横浜の焼き討ちだね。

もう世間知らずではないし大人だし、言葉そのままの所業ではないと願いたいが…。

やすが喋っている相手は、どう見ても慶喜ではないな(部屋の感じが)。

大久保さん、栄一に助けを求めるとは、相当追い詰められている?

五代さんと慶喜らしき姿もあったぞ~。

 

次回予告に関しては以上。

 

今回は盛りだくさんの明治6年の話であった。

いやぁ、もうね、ゑいと千代にやられちゃったよね。

 

仕事してる栄一は溌溂として頼もしい。

でも母と妻に精神的負担をかけていたのも事実。

物分かりのいい千代は、どこまでも栄一についていくだろう。

まだまだしっかり惚れてるからね。

 

新キャストの紹介欄で、ネタバレ(史実にネタバレはない!)的なものを結構読んでしまったが、面白そうである。

今はただ、次回を楽しみに待とう。

 

それではまた。

 

前回の感想記事

www.yamauba.work

 

次回の感想記事

www.yamauba.work

 


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