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山姥の戯言日記

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『青天を衝け』第33回 栄一と喜作と惇忠10年越しの横浜焼き討ち!

 

論語と算盤(そろばん)」感想 亡き者たちへのレクイエム

 

青天を衝け 感想 感想ブログ 吉沢亮 高良健吾 草彅剛 橋本愛 イッセー尾形

 

今回の主要キャスト

 

渋沢栄一 吉沢亮さん

渋沢喜作 高良健吾さん

 

徳川慶喜 草彅剛さん

 

渋沢千代 橋本愛さん

渋沢うた 山﨑香歩さん

尾高惇忠 田辺誠一さん

 

徳川美賀子 川栄李奈さん

鵜飼勝三郎 遠山俊也さん

 

隈重信 大倉孝二さん

大隈綾子 朝倉あきさん

大久保利通 石丸幹二さん

伊藤博文 山崎育三郎さん

西郷隆盛 博多華丸さん

 

岩崎弥太郎 中村芝翫さん

五代友厚 ディーン・フジオカさん

井上馨 福士誠治さん

アラン・シャンド リカルド・バルツァリニさん

小野善右衛門 小倉久寛さん

佐々木勇之助 長村航希さん

栗本鋤雲 池内万作さん

福地源一郎 犬飼貴丈

やす 木村佳乃さん

三野村利左衛門 イッセー尾形さん

 

公式Instagramhttps://www.instagram.com/nhk_seiten/

公式Twitter【公式】大河ドラマ「青天を衝け」 (@nhk_seiten) | Twitter

 

北大路欣也さんの徳川家康が思い出になりつつある。

意表をつく再登場を願おう。

 

今回は第一国立銀行や生糸産業のピンチだらけな上に、たくさんの登場人物との別れがあった。

時代が大きく動いた回である。

 

今回こそ解説少なめで、できるだけサラッといきたい。

詳しい感想は本文で。

 

 

 

 

 

渋沢栄一大隈重信と三野村利左衞門

 

渋沢栄一大隈重信の口喧嘩は見応えがある。

本音でぶつかり合って、どちらも理窟(もしくは屁理屈)では負けないし、お互い頑固者ときてる。

井上馨と栄一に一緒に辞められたんだもの、恨み言くらい言わせてあげてって思った。

 

もちろん第一国立銀行存亡の危機に、栄一はそれどころではないんだけども。

怒りながらも「であ~る」を繰り出してくれた大隈さん、ありがとう。

 

さて、大隈さんとの話は決裂に終わり、栄一は小野組を切る決断をする。

気の毒だけど、小野組を救う手立てはなかったのだ。

栄一がきっぱりと決断したおかげで、第一国立銀行は守られた。

 

首の皮一枚で繋がっただけ、俺が悪いと嘆く栄一のもとに、三野村利左衞門からの改革案が届く。

第一国立銀行を乗っ取ろうとは、大きく出たね、三野村さん。

 

ここの栄一vs三野村の舌戦も面白かった。

 

栄一が相手をする人って皆、ひと癖ある獣や魑魅魍魎(ちみもうりょう)だから、相手の個性で違った醍醐味を感じる。

イッセー尾形さんの、本当に三野村さんってこういう人だったんじゃないかって思えてくるすごさ。

掴みどころのないくせ者を演じさせたら随一ではなかろうか。

 

銀行検査が終わり、「であ~る」を再び繰り出す大隈さんに、頭取就任を命じられる栄一

明治7年(1874年)、栄一34歳の年である。

 

逆にすっぱりと特権をはく奪された三野村さん。

栄一の顔を見たかと思ったら目が開いてないし、退出の際はよろけてるし、ショックの演技が面白過ぎた。

 

 

三野村さんのシーンは、明治9年(1876年)正月に渋沢邸を訪れたのが最後となった。

旧幕府の勘定奉行だった小栗忠順武田真治さん)との接点が意外。

 

 

めっちゃ良い人じゃん。

小栗の無念の最期は、まだ目に焼きついている。

 

明治10年(1877年)、三野村利左衞門は病で亡くなる。

 

え、もう? と思ったのは私だけではあるまい。

もっと栄一とのバトルが見たかった。

 

演じたイッセー尾形さんも、もっとご出演なさりたかったご様子。

 

2人のシーンが多かったため、吉沢亮さんのこともたっぷりと語っておられる。

是非ご覧いただきたい。

 

イッセー尾形さん、チャーミングな三野村利左衞門をありがとう。

お疲れさまでした。

 

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渋沢栄一徳川慶喜と徳川美賀子

 

諸々が落ち着いた頃、栄一は静岡を訪れた。

 

個人的に大好きな鵜飼勝三郎殿が、短髪で登場。

一気に若返ってビックリしたけど、栄一や徳川昭武が髪を切った時も、幼く見えたのを思い出した。

 

徳川慶喜は旧幕臣が来ても会おうとしないが、栄一だけは来るのを楽しみにしているらしい。

自分のことのように、嬉しそうに栄一に告げる鵜飼さん。

やはり癒しの存在である。

 

栄一の前に現れた慶喜は、狩猟の帰りのような姿だった。

こちらもすっかり洋装で短髪、普通に似合っている。

 

 

妻の美賀子も現れ、侍女に抱きかかえられた男の赤ちゃんも一緒。

 

「何としてでも 御前のお子を残してみせる」(だったかな?)

 

やったね! 祝ご出産…と思ったら、2~3歳の姫君もおられたではないか。

ドラマには描かれなかった、慶喜ファミリーの静かな時の流れを感じさせる。

 

東京での暮らしぶりを尋ねられ、栄一は饒舌に語り始めた。

天皇皇后両陛下が天体観測で金星をご覧になった話まではよかったが、政治の話になると、途端に興味を失う慶喜

気づいた栄一は、すぐに話題を自分の子の話に切り替えた。

 

まだ続くのかと思ったが、次のシーンは栄一と美賀子2人の場面。

 

前回、やすが現れたのは、昨年のことになっていた。

もちろん、やすの気持ちはよ~くわかる。

でも平岡円四郎堤真一さん)は草葉の陰で苦笑していることだろう。

 

木村佳乃さん、なかなかの江戸っ子ぶりを発揮していた。

堤真一さんや平岡満さんと比べると、少し控えめなんだけど、最後は巻き舌も入ってたからね。

女ひとりで生きてるんだ。

ずっと気を張って強気でいるよね。

 

しかも言うことはド正論だ。

相手が美賀子でよかった…のかな。

慶喜を守りたい美賀子だから、きっとよかったのだろう。

 

2児の母となり、穏やかになったのか、美賀子はためらいなく自然な笑顔を栄一に向けた。

やすの言葉が正しいことは、美賀子もわかっている。

それでも今が幸せだと感じ、慶喜に安心して眠ってほしい。

 

やすと美賀子、両方の気持ちがわかるから辛いところだ。

でも慶喜は、生き延びると決めた栄一たちとは立場が違い過ぎるのが問題でもある。

 

栄一目線で慶喜を見ているから、感情はどうしても慶喜寄りに働いてしまう。

こんなに慶喜が描かれたことってあるんだろうか。

私は観たことがないので新鮮さを感じる。

 

この先も、静岡のシーンがたくさんありますようにと願わずにいられない。

 

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栄一と喜作と惇忠の10年越しの横浜焼き討ち!

 

今回の最大の山場はここだった。

渋沢喜作が栄一のもとを訪れ、横浜の外国商人たちが口裏を合わせ、値が崩れるまで蚕卵紙(さんらんし)の買い控えを始めたと告げる。

 

政府では伊藤博文が、そのせいで養蚕業者に自殺者も出ている厳しい現状を報告。

国がどうにかせねばと大久保利通は言うが、通商条約を盾に外国から文句を言われるだけだと伊藤が反対。

国ではなく、民の力で打開するしかない。

つまり……渋沢を頼るということになる。

 

大隈は栄一の名を聞いただけで感情的になり、その場を去る。

 

栄一と話をしたのは大久保だった。

五代友厚に言われたことを思い出したのだろう。

自分は経済のことを何も知らないと正直に打ち明け、自分ではなく国のために、栄一に味方になってほしいと頼む。

 

栄一はジッと大久保を見つめ、やがて笑顔で頷いた。

もう策が頭にあるらしい。

 

「渋沢 ……頼んだど」

 

「おかしれぇ。やってやりやしょう」

 

このドラマで唯一、2人が心を通わせたシーンとなった。

 

喜作の会社である渋沢商会に、養蚕業者や尾高惇忠は集まっていた。

栄一は皆に策を明かす。

 

明瞭簡潔な解説はこちら。

 

そして、それを新聞記事にして外国人たちにも知らしめるのだ。

新聞記者で、ともに旧幕府の外国方だった栗本鋤雲福地源一郎が協力を約束する。

 

 

栄一が旧静岡藩から引き抜いた前島密の名がこんなところに。

出番がないのが残念である。

 

「焼き討ちだい……」

 

熱い男、喜作がメラメラと闘志を燃やす。

 

「10年越しの……俺たちの横浜焼き討ちだい!」

 

惇忠も「おう!」と応じ、皆の士気は高まった。

 

蚕卵紙を燃やす日がきた。

現場には慌てた外国商人たちも駆けつけたが、栄一たちを止めることはできない。

 

栄一、喜作、惇忠が松明を持ち、聖火のトーチキスのように火を合わせると、油がまかれた大量の蚕卵紙の上に投げ入れた。

炎はどこまでも高く舞い上がる。

 

「天まで 届きそうな炎だ……」

 

惇忠の声を聞き、喜作は天に向かってつぶやいた。

 

「見てるか……真田 長七郎 平九郎」

 

まるで弔いのような美しい炎を、無言で見つめる栄一だった。

 

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渋沢栄一論語

 

栄一は第一国立銀行の頭取の立場になり、密かに恐れていたらしい。

大隈に頭取を命じられた時、ずっと険しい顔をしていた理由が明らかになった。

 

正月に、五代友厚や喜作、福地らと鍋をつつきながら、胸の内を吐露する。

 

それまでは幕府や政府に守られてきたが、今度は数多くの者たちの命運を引き受け、大きな海を渡っていくと考えたらゾッとしたのだと。

そこで、再び論語を読み始めたという。

 

「『論語』には 己を修め 人に交わる常日頃の教えが説いてある。俺は この『論語』を胸に 商いの世を闘いてぇ」

 

孤高の立場に据えられた栄一の支えとなるのだろう。

 

論語……高校で習った気がするけど、肝心の内容は記憶にない。

これは読んでみるしかない。

 

そして明治10年(1877年)、衝撃のニュースが新聞に掲載された。

 

 

更に、翌11年(1878年)には大久保利通が暗殺される。

 

 

どちらも有名過ぎる話で、驚きこそなかったものの、栄一の目線で描かれていただけに新鮮な人間像に触れることができた。

 

西郷隆盛役の博多華丸さんは、ビックリするほどイメージそのもので、魅力ある演技を見せてくださった。

大久保利通役の石丸幹二さんは、徹底した嫌われ役になりきり、最後の最後に人間臭さを感じさせてくださった。

お二方とも、誠にお疲れさまでした。

 

激動の時代はあっという間に流れ、明治11年1878年)は栄一が38歳の年。

工員たちの「いってらっしゃいませ」の声に送られ、クールに出かける栄一のシーン。

三野村さんの次の台詞で「つづく」。

 

『さぁて どんな世になりますかねぇ』

 

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次回予告とあとがき

 

次回は 第34回「栄一と伝説の商人」

 

栄一「貧しい者が多いのは政治のせいだ」

伊藤?「是非 民の声を」

栄一「民の声…」

岩崎弥太郎「経済には勝つ者と 負ける者がある」

栄一「見損ないましたよ!」

千代「痛かったら泣いてもいいんだ」

やす「きっと いい世にしておくれよ」

岩崎「欲のあるき人間が前進する。才覚のある者同士で この国を動かすがじゃき!」

 

栄一もアラフォー世代突入。

吉沢亮さんの演技がますます楽しみになってくる。

伝説の商人は岩崎弥太郎しかいないよなぁ。

現代も格差社会は変わらないよ、渋沢さん。

千代は慈善事業に乗り出すのかな?

やす……死んじゃう人の台詞みたいなのやめて。

静岡のシーンは無しか!

慶喜と美賀子と鵜飼さんが見たい!

 

次回予告に関しては以上。

 

さて、今回は退場なさる方が多く、しかも主要人物3名という展開。

今思えば、蚕卵紙を燃やした炎の鮮やかさが印象的で、全体的にレクイエムといった雰囲気があった。

 

政府要人で残った出演者は、お公家さん以外では大隈重信伊藤博文くらい?

新しい出演者がたくさん発表されたから、きっと誰か出てくるんだろうね。

人物紹介のところに、かなりのネタバレが含まれているのであまり見ていない。

史実にネタバレもないけど渋沢栄一さんは本当に知らない人だったから。

 

岩崎弥太郎さんは三菱の人だから、知ってる人は知ってるんだろうな。

経済関連の人は申し訳ないくらい誰も知らない。

だから余計に面白く観られるのだと思う。

 

三野村さん、本当に退場が早くて残念。

栄一はますます孤高の人になっていくのだろう。

五代さんとはずっと友人でいてほしい。

 

あとがきが上手くまとまらなくて申し訳ない。

これでも次回をすごく楽しみにしているのだ。

 

それではまた。

 

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