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山姥の戯言日記

うつ病 解離性障害 セルフネグレクト 骨粗鬆症の闘病・雑記ブログ「私の場合」

ダブルバインドとは 恋愛・結婚・親子関係…精神的拘束の結末

 

ダブルバインド 逃れられない精神疾患への入り口

 

ダブルバインド 二重拘束 恋愛 家族 人間 関係

 

皆さんはダブルバインドという言葉をご存知だろうか。

私は昨年知ったばかりなのだが、自分が置かれていた環境がまさにこれであった。

 

今回は精神疾患者を生み出す原因ともなっているダブルバインドについて、自身の体験とともに記録する。

 

 

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ダブルバインドとは? 意味と具体例

 

ダブルバインドは直訳すると「二重拘束」という言葉になる。

以下はWikipediaからの引用である。

 

ダブルバインド(英: Double bind)とは、ある人が、メッセージとメタメッセージが矛盾するコミュニケーション状況におかれること。この用語はグレゴリー・ベイトソンによる造語である。

引用元:ダブルバインド - Wikipedia

 

簡単に言うと、一方では心理的に追い詰められ、もう一方では心理的な逃げ道をふさがれ、どうにもできない状態に陥ることである。

心理学的には少し複雑な要素もあるが、ここでは簡単な解釈でいこう。

 

例えば、父親が何か気に入らないことがあって子どもに暴力を振るったとする。

これだけで充分DVなわけだが、ダブルバインドには追加があるのだ。

母親が父親に同調して「あなたが悪いのよ」「反省しなさい」と言ったり、見て見ぬふりをしたりといった態度をとった場合、子どもは暴力から逃げる道を失い、その環境を受け入れるしかなくなる

 

子どもを例にしたが、大人でも心理的にこういう状態に置かれることをダブルバインドというのだ。

 

まず幼少期の自分の経験談を記そう。

私の父は酒癖がとてつもなく悪かった

それに外面は良くて、他人に慕われたり頼りにされたりしていたが、家庭では子ども染みたただの「俺様」である。

 

今で言う「精神的DV」を受け続けた私は、小学生の頃にはもう不眠症になり、希死念慮を抱くほどになっていた。

希死念慮に関することは次の記事を参考にしていただきたい。 

www.yamauba.work

 

常に逃げ道をふさいでいたのは母ではない。

父のすぐ上の姉、伯母である。

 

伯母は週に何度も泊りに来て、末っ子の父を溺愛していた。

彼女にとって母は気に入らない嫁で、いじめはしても褒めることは絶対になかったし、自分は「料理が苦手」とふんぞり返っているだけで、母が作った料理を食べても感謝の言葉すら口にすることはなかった。

まるで家政婦か女中扱いである。

 

その伯母が、幼い私に何度も繰り返し聞かせた呪文の数々。

  • 父に酒は飲みたいだけ飲ませてやれ
  • 決して父に逆らってはいけない
  • 父に対して嫌な顔を見せるな

 

もっと細かいこともくどくど言っていたが、大方その路線である。

子どもは身近な大人を正しい人と思って育つもの。

釈然としないことがあろうと、それが当たり前だと思って育ってしまうのだ。

 

しかも伯母の場合、私と2人きりの時だけ言うので、正す大人もいない。

 

今思えば強烈なダブルバインドである。

父から精神的苦痛を与えられても嫌な顔もできないのだ。

 

それから私は自分じゃない自分を演じるようになった。

周囲の大人から「何を考えてるかわからない子」と陰口を叩かれながら、微笑むだけの少女となり、そのまま中学生になった。

 

友だちもいて、勉強も嫌いではなかったのに、大勢でいる教室が息苦しく感じるようになったのである。

精神崩壊に輪をかけたのが鉄欠乏性貧血だ。

 

結論から言うと、私の場合は赤血球の量が足りないのではなく、赤血球が通常より小さいために起こる貧血である。

だが当時の病院ではそこまで詳しく調べることもなく、量が充分なだけで「異常なし」とされた。

 

それでも不調が続くためにいくつもの病院で検査をした。

今はなき大病院の医師には、面と向かって「心臓が小さいんだね。我々の業界ではスモールハートって呼んでます~」と嘲笑混じりに言われる始末。

 

高校時代の私なら、躊躇なく椅子を持ち上げて医者にぶん投げていただろう。

※いかなる場合も暴力はいけません!

 

これが私の医者嫌い不登校の始まりである。

不可抗力かもしれないが、ダブルバインドに医者まで加わったのだ。

トリプルバインド? なんて言葉はないが。

 

希死念慮の集大成も未遂に終わり、後はグレるくらいしか道のない子ども。

たまに学校へ行けば、聞こえてくるのは「仮病」「ずる休み」といった類いのヒソヒソ話。

 

「中学生程度の勉強なんて授業受けなくてもわかるんだよ、低能どもが」

 

とても不適切な表現だが、当時の私の偽らざる心の声である。

実際、どれだけ休んでも学年のトップグループにいたし、進学校にも合格した。

ただ、心の闇は深まるばかり。

 

それでも親に理解してもらおうと努力したことはあるのだ。

しかし話がまったく通じない。

 

居場所がなく、逃げ場もない。

ダブルもトリプルも通り越して、ひたすら八方塞がりな少女時代だった。

  

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ダブルバインド 恋愛・結婚の場合

 

恋愛のテクニックとしてダブルバインドを取り上げる記事もあるが、正直、反吐が出る。

要は相手を自分に依存させるための手法だからだ。

 

昔で言うダメンズ(クズ男)から離れられない女性。

心身共にどれだけ傷つけられようと、別れるなんて発想は1ミリもなく、逆に庇ったりするような女性。

男女が逆な場合もあるが、こういうケースはダブルバインドによって支配されていると考えた方がいい。

 

ビジネス(詐欺以外)での活用なら全面否定とはならないが、恋愛、結婚、親子関係でのダブルバインドは、非難されて然るべきものだと私は考える。

 

彼ら彼女らの巧みなことは、相手に選択肢を与えているようでありながら、実際はどちらを選んでも自分に有利な方向に進む話術である。

例えば、ある程度仲良くなってから、電話やLineで「会いたいなぁ」とかいう甘い会話を繰り広げ、「フレンチとイタリアン、どっちにする?」と尋ねる。

 

デートありきで相手に選択を迫るのだ。

こんなのは序の口で、一度応じれば、あの手この手で逃げ道をふさいでくる。

 

果ては感情揺さぶり手法という最低な手段に行きつくのがダブルバインド

最初はものすごい幸福感を与えておいて、突如マイナスな方向へ引きずり下ろすのだ。

相手を混乱させて正常な判断力を奪い、また優しくする。

 

書いていてとても不快なので、読者様もさぞや不愉快かと存じるが、この類の人間に引っかかってほしくないがために敢えて記している。

何卒ご容赦賜りたい。

 

DV男(女)を「ごめんね…」の一言で許してしまってはいけない。

必ず繰り返し、どんどんエスカレートするだけだ。

 

特にお子さんがいらっしゃる場合は、早い段階で気づいてほしい。

子どもは自分が暴力を受けなくても、見ているだけ(面前DV)で心的外傷後ストレス障害PTSDになることがほとんどなのだ。

私もPTSDを抱えている。

これは一生消えない。

 

子どもは「親のもの」ではなく、人格を持った自分とは別の人間だということを、くれぐれもお忘れなきように。

 

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あとがき

 

また熱くなってしまって申し訳ない。

私自身がPTSDから逃れられず、のたうち回っているようだ。

 

大人なら気づく、自覚する、逃げるといった対処法があるが、幼い子どもには勇気のいることである。

ましてや私のように、それが当然の環境だと信じ込んでいれば、逃げるという発想も湧かないだろう。

 

昔の自分に言いたい。

 

――逃げていいんだよ。

 

それではまた。

 

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