シラサギ(ダイサギ)とアオサギの新たなドラマ誕生
吹雪の中のシラサギ(ダイサギ) 2021年1月1日撮影
まずは訂正とお詫びから。
昨年の記事で「ゴイサギ」として紹介した鳥は、正確には「アオサギ」でした。
訂正し、お詫びを申し上げます。
誠に申し訳ございませんでした。
さて、ここからはいつもの調子でいこう。
ゴイサギと間違えた理由は第1に大きさ、第2に暗くて色の判別が難しかったことが挙げられる。
アオサギといえば、いつも本ブログに登場するシラサギ(ダイサギ)と並び、サギの中では最大(全長1m前後)といわれている。
しかし小川に現れたアオサギはシラサギよりずっと小さかった。
この時点で私の頭の中から、アオサギの可能性は消えていたのである。
それに加え、以前この川にゴイサギが来ていたという先入観。
体形の違いに引っかかりを感じつつも、同じ大きさで該当するサギが他にいなかったのだ。
今回ご紹介する画像ではっきりと色と体形を確認し、通常より小さいものの、アオサギであることが判明した次第である。
今回はおもに2日に撮影した画像を紹介するが、そこには意外なドラマがあった。
是非、のんびりと眺めていただきたい。
スポンサーリンク
小さな川の水鳥たち シラサギ アオサギ カワウ コガモ
発達した低気圧のせいで年越しは荒れた天気になり、元日も2日も、空は厚い雪雲に覆われていた。
日の出時刻辺りに撮影した空はご覧の通り。
朝は窓が枠に凍りついて開けられないので、今年に入ってからの画像はほぼ窓越しに撮影したものである。
お見苦しい点も多々あるだろうが、何卒ご容赦願いたい。
2日の早朝、シラサギとカワウを撮ろうとしていたら、突然1羽の鳥が舞い降りた。
ボケたのは窓のせいではなく、慌ててカメラを構え直したためである。
舞い降りたのはアオサギだった。
飛びかかられ、追い払われたことがあるシラサギはひたすら縮こまる。
そんな状況を知ってか知らずか、コガモが近寄ったり離れたり。
一方のアオサギはカワウに警戒されたり、やはりコガモに近づかれたり。
コガモ家族は支流へ上り、カワウは潜水中。
実はこのアオサギ、シラサギを追い払った翌日、カワウのキック攻撃を受けて、自分が追い払われていたのだ。
カワウはシラサギを攻撃しない。
自分たちの邪魔をしないし、何より大きさに格段の差がある。
アオサギを攻撃したのは、シラサギより気が強く、大きさもカワウより少し大きい程度だったからかもしれない。
シラサギをロックオンしつつもアオサギが動かないのは、カワウを刺激したくなかったためではと推測する。
カワウが去るのを待つアオサギと、カワウとアオサギが去るのを待つシラサギ。
そうしているうち、動かないシラサギを追い払う気がなくなったのか、アオサギはロックオンを解除した。
シラサギに背を向けるアオサギ。
すると意外にも、今度はシラサギが動いた。
警戒されなくなるのを待っていたかのように、シラサギはすくっと立ち上がってアオサギの様子をうかがう。
ちなみにさっきからお尻だけ浮かんでいるのは、カワウのように潜水しないカモたちである。
緊迫感はまったく感じていない模様。
恐る恐る一歩踏み出してみるシラサギ。
首を縮めて様子をうかがうシラサギ。
カワウも興味津々といった様子で見守る。
が、アオサギが気づいた。
またロックオンされ、シラサギは固まってしまった。
あれれ~? ここだけ空気違うんですけど~♬
おちょくり気味にカワウが両者の間を通過する。
だが、これで空気が和むわけもなく…。
急に戻り始めてフレームからはみ出すシラサギ。
カワウのせいか、アオサギの集中力は明らかに落ちていた。
すぐ身体の向きを変え、シラサギへの警戒色は薄くなっている。
それを感じたシラサギは、今度はもっと大胆に近づいた。
あ、あの……あの……。(シラサギの心の声)
ここまで近づけたんだ! 頑張れ! と応援して見守っていたのだが…。
やはり怖かったのか、シラサギはまた背を向けて縮こまった。
でも確実に距離を詰めている。
少しずつ首を伸ばし、また立ち上がりそうな気配を見せるシラサギ。
ここからのシラサギの行動はとても速かった。
迷いなくすすっとアオサギに近寄り、私が慌ててシャッターを切った時にはもうこの状態。
決定的な瞬間なのに画像が粗くて本当に申し訳ない。
シラサギが堂々とアオサギと並び立った。
この瞬間、シラサギは餌場を共有する者として、アオサギに受け入れられたのだと思う。
自分の方が大きいことを気にしてか、また首をすくめるシラサギ。
斜め上から撮影しているのでわかりにくいと思うが、これでちょうど両者の頭の高さが同じになった感じである。
やはりアオサギは20cm強、シラサギより小さい。
全長80cmあるかどうかといったところ。
まだ若くて成長の途中なのだろうか。
シラサギが何か訴えかけるようにアオサギを見た。
首をすくめる動作も含めて考えると、敵対心はありません、という意思表示なのかもしれない。
アオサギがシラサギから注意を逸らせた。
シラサギが側にいても気にならないことを示す動作。
いてもいいんだよね? と確認するかのように、再度アオサギに顔を向けるシラサギ。
シラサギとアオサギは、別に仲は悪くはないはず。
しかも、この餌場に先に来ていたのはシラサギだ。
毎朝ビビりながらも、よくぞ粘った。
並んでいたのは5分ほど。
シラサギは縮こまった体勢で、静かにアオサギから離れて行った。
こんなに小さく見えるシラサギは初めてかもしれない。
可哀そうだけど可愛い。
この数分後の画像がこちらである。
シラサギは画像右上の枯れ木の下にいる。
しかし何と賑やかな画像なことか。
写っているカモは全部コガモだと思うので、これにカルガモが加わればオールスターだ。
カワウは長居はしないのだが、この川に訪れる数は昨年よりずっと増えている。
ゴイサギを見たのは一昨年が最後で、アオサギを見たのは初めて。
野鳥を取り巻く環境も変わりつつあるようだ。
スポンサーリンク
あとがき
今回の画像を撮影した日から足の痛みがピークを迎え、以来、早朝の川の様子は見られずにいる。
ただ立っているだけでもやっとなのに、窓辺はとても寒くて身体を冷やしてしまうためだ。
それに鳥たちを見てしまったら、痛みも忘れて観察してしまうだろう。
ただの観察にとどまらず、撮影を始めるのは目に見えている。
デジカメでの撮影は足にかなり負担がかかるため、早朝の川を眺めること自体を自粛した。
10日我慢し、足の痛みは湿布や薬のおかげで激減したが、まだ普通に歩けるまでには回復していない。
でも来月には歩けるようになると予想している。
根拠はない。
野鳥以外の画像が残っているので、そのうち掲載しようと思う。
それではまた。
ランキングサイト参加中。
応援よろしくお願いします!
スポンサーリンク