お試しショートステイ前後の認知症の父の様子と私の過眠
今回は認知症の父についてと、変わらぬ私の睡眠障害を記したい。
まずは父の話になるが、お試しショートステイ、その前後の様子などを中心にご報告を。
では目次から。
認知症の父の変化(ショートステイ前)
父の脳外科への通院はブラザーが付き添っていくのだが、例の毎晩の散らかし放題の話をしたところ、先生が薬を増やす判断をしたらしい。
おかげで(?)散らかし方は控えめになったものの、他の面では以前の様子に戻ることもしばしば。
以前の様子というのは、自分の今の状態を自覚し、落ち込んで嘆いたり、時には涙したりする状態だ。
不安が強くなると、父は両手で顔を覆い、
「ほんでねえ……」(わけがわからない……)
と繰り返す。
母のことはすべて忘れたはずだったのに、思い出してブラザーに尋ね、亡くなったと聞くと泣いてしまったという。
そのくせ、ブラザーや私が誰だかわからなくなることもある。
知らない人がいると、ここが自分の家だということを忘れて挙動不審になるのだ。
店舗への戸の辺りでどちらへ行こうか悩み、ウロウロするケースが一番多い。
先回りして、
「お父さんの家はここだからね。ここにいていいんだよ。こっちおいで」
と声をかける。
「え? こご? 俺の家?」
驚きつつも、いろいろ説明されているうちに安心して戻ってくる父。
実際に、ショートステイの前日にあった出来事だ。
認知症の症状というのは実に繊細で複雑である。
ナーバスになり、悲しみ嘆いている時は自然に話題を変えるようにしている。
父の場合、効果的なのは食べ物に関するキーワード。
ご飯にしよう、おやつにしようと言うと、
「おっ、食べる食べる」
とウキウキワクワク顔を輝かせる。
直前まで不安だったことはコロッと忘れるのだ。
念のために申し述べておくが、これは私の父の場合であり、同じアルツハイマー型認知症だからといって、すべての方に当てはまるものではない。
一昨日と昨日、昨日と今日では症状が異なり、進んだり戻ったりの繰り返し。
本人もつらいだろうが、介護も長期戦となるのは必定である。
マズい、介護について語り倒しそうな雰囲気になってきたので次にいこう。
スポンサーリンク
お試しショートステイを体験してきた父
大丈夫そうだったそうだ。
とても元気に帰ってきたらしい。
そして、私の具合を心配していたというから驚きだ。
父の帰宅時、私は眠っていた。
私が起きていったら父は寝ていた。
したがって、すべてはブラザーからの伝聞である。
ショートステイは続けられそうで安心した。
私のことを心配していたというのは、おそらく腰の痛みのことだろう。
杖をついて歩く私を見る度に、
「なした?」(どうしたんだ?)
と驚いていたのに、丸2日会わなかったショートステイ効果か、薬の増量効果か、私が腰を痛めていることを憶えていたのだ。
やはり家に置いておくだけではいけない。
元々、地域社会の真ん中で仕切っていたような人なので、余計に社会との関りを断ってはいけない。
相手が知らない人であっても、家以外の場所で、家族以外の人と接するということは、脳にとって良い刺激となるようだ。
スポンサーリンク
鬱(うつ)病よりまず過眠との闘い
やっと私が主張してきた理想の形に近づいてきたわけだが、来週のデイサービスは私がお見送りをしなくてはならなくなった。
ブラザーは仕事で早朝から出かける。
朝ご飯を食べさせて薬を飲ませ、送迎担当者に引き渡すまで起きていなくていけない。
そのために、現在、寝る時間を必死に直している。
朝の7時から9時過ぎまで絶対に起きているためには、朝の10時頃から寝始めるのがベストだ。
冗談だと思うかもしれない。
でも私の過眠は合計14時間以上に及ぶこともあるのだ。
しかも一気にではない。
5~6時間くらいで目が覚めると、本来はそれでも充分なのに、起きて動いているうちに必ず睡魔がやってくる。
いつやってくるかわからない強烈な眠気は、多い時で12時間以上も私を眠らせるのだ。
これは睡眠導入剤ミルタザピン(リフレックス)の効果(副作用?)なのだが、抗うつの効用もあるため、私はやめる気はない。
抗うつ薬のサインバルタだけでは肝心の鬱に何の変化もないからだ。
ミルタザピン(リフレックス)は最初に処方された1錠では強過ぎ、途中から半分の0.75mgを飲んでいる。
実はこっそりと、そのまた半量も試したことがあるのだが、それでは何の効き目もなかった。
そういう次第で、現状としては寝る時間を狂わせるしかない。
私だって本当はそんな時間に寝たくないさ。
一番涼しい夜と早朝は眠っていたいさ。
でも、そこを乗り越えれば気持ちが解放される。
それだけでも充分だと思うしかないのだろう。
眠剤に関しては引き続き、先生に相談しながら様子を見ていきたい。
まとめのようなもの
書き忘れたが、父の要介護度は2のままである。
母の介護で共倒れし、脱落した私が言うのもなんだが、 介護の鉄則は、
「ひとりでやろうとしないこと」
これに尽きる。
介護する側も要介護者だったり、老々介護だったりが問題として多く取り上げられる印象だが、未成年者が介護を担う家庭も少なからず存在する。
どの家庭も社会から切り離されてなどいないのだ。
ヘルパーを頼むのは経済的に困難だと簡単に諦めずに、ケアマネージャーさん、社会福祉士さんなどに、しっかりと相談してみていただきたい。
介護者が「犠牲者」になることなど、誰も望んではいないはずだ。
ああ……今回も真面目に語ってしまった。
それではまた。
ブログランキングサイト