ひとり介護 当日の途中経過
今朝の目覚めは前回と違った。
能面再び?と思うほど感情的なものが何もない。
前回の目覚めについてはこちらをご覧いただきたい。
昨夜のうちに弱音を晒してすっきりしたせいだろうか。
でもめまいだけは覚えた。
父が起きている音が聞こえる。
抵抗感なくすぐ下に行けた。
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今日は何をやらかしているかと見回すと、テレビやストーブのプラグがコンセントから抜かれまくっている。
ルーターなどのネット関連は無事。
「俺がやっだのが? なしてだ?」
こっちが訊きたい質問に適当に答えつつ、とにかくテレビをつけてあげる。
「ああ、いづもの音っごがするやづだ」
安心したようだ。
裏表を間違えて着ている服を直し、やっと朝食の準備。
低血圧をはっきり感じない日でも、朝イチの立ち仕事はしんどい。
朝の質問攻めコーナーが幕を開ける。
今日の父はややナーバス、手強かった。
「○○(兄弟の名前)はどこさ行っだ?」
「いっごど、俺はさっぱり相手にされねぐなった……」
「(私に)身体の調子は大丈夫が?」
「○○はいづ帰っでくんのや?」
「これから食うのは? ……おー、朝ご飯が!」
「俺もほんでねぐなってしまっだがらよ」
「○○はどごさ行っだのや?」
憶えてるだけでもこれだけ。
名付けて「忘却の波状攻撃」。
最低でも5セットやらないと納得には至らないハードワークである。
こっちは立ち仕事、水仕事をしながらの受け答え。
明るく完璧にこなし、どうにか納得させた。
ご飯を食べてもらい、薬も飲んでもらい、やっと自分の食事である。
サインバルタ・モサプリド・アルプラゾラムを飲み、後片付けをしに下へ行くと、再び忘却の波状攻撃 が待っていた。
今日一番時間がかかったのは、「自分が相手にされていない」という被害妄想を払拭することだった。
父は兄弟に無視され、一緒に仕事につれて行ってもらえなくなったと思い込んでいる。
一緒に行っても、帰ってくると「もう行がね!」と怒ってたことが3回はあるのに、自分では憶えていないのだからどうしようもない。
丁寧に、息子の思い(推測)を細かく説明し、「あいづはそったな思いだっだのが!」となるまで続ける。
これも一度では済まず、最低5セット。
「うん、もういい、わがっだ」
機嫌がよくなったところで、ようやく終了である。
やっと自室で一息つく。
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一気に襲ってくる疲労感。
いつものことなのに、いつも以上に疲れている。
ぐったりしたいけど、まだ早い。
朝ご飯が遅くなったので、昼ご飯もちょっと遅めにしようと思う。
左耳の聴力が明らかに変化しているが、今はじっくり検証する気にもなれない。
落ち込みはない……と思う。
たぶんだけれど。
ただひたすらしんどいだけ。
昨日、米を研いだせいかもしれない。
今、昼のNHKのニュース番組を観ている。
おかしいな、普通に観ていられる。
感情に動きはなし。
やっぱり能面に守られてるのか?
だから父の世話が今日は苦でないのか?
しんどいだけで苦ではない。
災害の壮絶な被害状況を目にしても気持ちが揺るがない。
これはいつもの私ではないように感じる。
おかしくなってるのは私の方かもしれない。
兄弟は今日も早めに帰って来てくれるはずである。
それまでは、このままでいるしか仕方がない。
心が動かない自分なんて嫌だけど、今はそれどころではないのだ。
12時半になったら下へ行って、お昼ご飯を食べてもらわないといけないんだから。
不動の感情は、介護うつ患者から要介護者を守るため、と思っておこう。
同時に、父の世話をする私が苦痛を感じないため。
何やら父が動き回っている音がする。
途中経過はこれにて。
体力的かつ精神的に余裕があれば、続きの更新をしたいと思う。
それではまた。
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