鷺沢萠『帰れぬ人びと』読書記録 今日の散歩と画像
作品自体とても素晴らしく、個人的に心に刺さった。
今回は『帰れぬ人びと』の読書記録である。
鷺沢萠『帰れぬ人びと』感想 私の心に刺さった言葉
あらすじをちょこっと。
小さな編集会社に勤める村井紀(むらいはじめ)は、ある日新人アルバイトの知生恵子(とももりけいこ)と出会う。
その珍しい苗字に、村井は密かに動揺する。
生前の父を裏切り、成城の邸宅を奪った友人の名が知生だったのだ。
村井の母や姉も含め、ストーリーはせつなく緩やかに流れ、終盤で思わぬ展開を見せる。
村井の姉が選んだ生き方が、とにかくせつない。
姉の気持ちを守ろうとする村井も。
生前、酔った父は「俺には故郷がない」と言っていたそう。
実の親はいても疎遠な関係になっていたのだ。
故郷とは何か、帰る場所とはどこか、それぞれ深く考えさせられた。
母親が主人公の前で漏らした呟きが私に刺さった。
「こんなはずじゃなかった……」
私の母が、生前、不安定になる度に言っていた言葉だ。
母の気持ちがよみがえり、主人公の母親の気持ちも伝わり、ヒリヒリするような感覚がまだ私の胸に残っている。
秀逸な描写だった。
私には鷺沢萠作品3つ目の小説だったが、『葉桜の日』『果実の舟を川に流して』同様、読み応えがあった。
3つの作品に共通するのは、主人公のアイデンティティの描き方だ。
自分からアプローチしたり、あるがままを受け入れたり、違いはありながらも根幹は同じだと感じる。
他にも未読の作品があるので、今から読むのが楽しみである。
今日の散歩と画像
昨日、調子に乗って950歩歩いたせいか、今日は外に出た時から腰に鈍痛があった。
それでもできる範囲だけと思いつつ、798歩も歩いてしまった。
帰宅してグッタリである。
片づけはやはり進んでいない。
明日は片づけを先に始め、散歩は半分ほどの距離に抑えようと思う。
陽光を浴び、キラキラ光る川面。
雪はまだ残っている。
北東の空。
そして真上の空。
太陽を外したつもりが移り込んでいた。
この太陽が春らしかったのか、家近辺で春の出来事が2つあった。
まずはうちの庭でアマガエルが鳴いた。
2つ目はウグイスの発声練習を聴いた。
まだ「ふ」とか「ほ」とか「きょ」とか部分的な発声しかしないので、近所でも私以外は気づいていないだろう。
あの声の太さと「きょ」がくればウグイス間違いなしである。
確実に春はやって来ている。
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あとがき
私はどうも焦っているようだ。
たくさん散歩が出来れば普通に歩けるようになると思っている。
腰の痛みが違うと言っているのに。
もうちょっと冷静になろう。
散歩に出る前に腰が痛んでいたら、明日は散歩を休む。
読書をして片づけをして過ごそう。
絶対に。
それではまた。
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