はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」
スマホ入手で舞い上がる中 ガラケー時代を語る
10年使い続けた携帯電話が来年でサービス終了になるのを受けて、7月末日にブラザーが販売店へ行き、スマホと交換してきてくれた。
機種代は0円。
今回はその話題から記そう。
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ガラケー時代のあれこれ
以前も書いたように、私の携帯電話は東日本大震災の後、ユーザーの家族に無償で提供されたものだった。
当時は父とブラザーだけが持っていたけど、ワンセグ対応しておらず、親戚がいる被災地の様子はわからない状態が続いた。
停電は2日で解消したものの、我が家のテレビはケーブルテレビと契約しており、そのケーブルテレビ会社の復旧に時間がかかったため、テレビを観ることもできなかったのである。
お隣さんがご厚意で、テレビが映るディスプレイ(あれ、何ていう機器だったんだろう?)を貸してくださり、私たちが被災地の映像を初めて観たのは4日目くらいだったと思う。
繰り返し流れる津波映像から目が離せなかった。
ラジオの情報で予想していたものより、遥かに甚大な被害。
私は停電が解消してからパソコンで親戚の安否情報を探し続けたが、見つけることができたのは、仙台市内に住む従妹が、津波被害を受けた地に住まう家族の安否を探している書き込みと、従弟一家が避難所にいる情報だけだった。
母の弟妹が全員無事であることがわかったのは、4日目か5日目(この辺りの記憶が定かではない)。
食料調達のため県外まで出てきた従弟が、やっと繋がった携帯電話で東京の親戚に連絡し、その東京の親戚が我が家に伝言という形で知らせてくれたのだ。
どんなにホッとしたことか。
後から詳しいことを聞いた。
タクシードライバーの叔父は気仙沼市内の渋滞に巻き込まれていて、津波を見た瞬間、車を捨てて高い所へ走ったのだと。津波を見てから逃げて助かった人は少ないと思う。本当に奇跡的な幸運である。
別の家族は幼稚園の子を迎えに行き、高台の家に着くと同時に津波に襲われた。地区の高台にあるにも関わらず、津波の高さは凄まじく、車から降りるとすぐにもっと高い所へと避難したそうだ。
間一髪で逃げ切れたものの、所有していた車3台が流され、家屋の1階が浸水被害にあった。幼稚園から帰ってくるのがあと1分遅ければ、車ごと流されていただろう。こちらも奇跡的な危機からの脱出である。
後に従弟は語った。
津波が押し寄せる光景に現実味はなく、まるで映画でも観ているかのようだったと。
我が家は内陸部にあるが、近くに大きな病院があり、ヘリコプターで運ばれてきた怪我人や病人を受け入れていたため、24時間、救急車の音が途絶えることはなかった。
そんな日が長く長く続いた。
1ヵ月近く過ぎてもコンビニの棚はスカスカ状態。
沿岸地方に優先的に物資を送っているためだ。
1ヵ月過ぎても我が家の家業が平常運転に戻ることはなく、経済的にも大打撃を被ることになる。観光業界を中心にリストラの嵐だったという話を聞き、個人経営の自営業はそれでもマシな方なのかもしれないと思った。
というように、私のガラケーは東日本大震災の記憶に直結している。
震災後10年を迎えた今年、スマホに替えなくてなならなかったのも、どこか因果めいているように感じる。
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スマホの高性能に驚くガラケー時代
スマホの機種代が高いため、ギリギリまでガラケーを使うつもりでいた。
楽天の0円を見送ったのは電波の該当地域ではないことと、110番や119番など緊急電話がかけられないためで、実は乗り換えに積極的だった私。
そこへ機種変更0円キャンペーンのお知らせが届き、結局乗り換えることなくスマホを手に入れることができた。
その辺は今までブラザー任せだったが、電話料金くらいは自分で払おうと思っている。
せいぜい3Gだろうと思っていたら、なんと5Gである。
ブラザーと病院にしか電話を使用しないのに、宝の持ち腐れではないだろうか。
機種は oppo A54 というもの。
「おっぽ」と読むのだろうか。
まだWi-Fiに繋いだばかりである。
昨日、試しにブラザーに電話してみて驚いた。
まるですぐそこにいるかのような音声……後でボリュームを下げておかないと。
1番興味があるのは画像撮影だ。
これは説明書をじっくり読みながら、時間がある時に始めようと思う。
間違いなく私のデジカメより奇麗な画像が撮れるはずだが、まだデジカメにも愛着が残っている。
それにしても大きいし、ガラケーより重い。
まあ、徐々に慣れていこう。
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デジカメで撮影した「今日の画像」コーナー
昨日はご覧のような天気でとても暑かった。
今日は雲が多く、太陽の光は強くない。
でも風もないので、午後からはクーラーを使用する。
次はいつもの風景。
ヤマボウシらしき花がまだ元気に咲いている。
うちの庭に移ろう。
ずっと前から咲いているアベリア。
2階の窓から撮影した。
最後は太陽の近くの空。
画像の右上に太陽がいる。
デジカメ撮影も楽になってきた。
1ヵ月前に足を痛めてから、1度も外に出ていない。
痛みはだいぶ治まり、もう少ししたら歩けそうである。
次に外に出る時、私が手に持つのはスマホかもしれない。
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あとがき
記憶に残っている日というお題だったが、記憶に残っている日々になってしまった。
記憶には必ず何かが関連付けられていて、私のような記憶障害を持つ人間には難しいお題だったかもしれない。
でも応募するだけしてみよう。
それではまた。
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