第21回「決戦!桶狭間」感想 光秀、信長、元康の思い
明智十兵衛光秀(長谷川博己さん)の他に気になった人物
あっという間に終わってしまった。
胸にぽっかり穴が開いた感じ。
桶狭間の戦い、初めてドラマで真面目に見入った。
なるほど、こういう戦だったのか~。
では感想は目次の後に。
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えっ、松平元康、今川を捨てないの?
今川を裏切らないとは……元康、信長につかないの?
元康と菊丸(岡村隆史さん)の場面で、そう驚いた戦国オンチの私。
あらすじも読まないようにしてドラマを観ているので、本当に驚いてしまった。
人質とはいえ、確かに育ててもらった恩はあろう。
読者様のブログで知ったのだが、この頃の元康にはもう妻子があり、裏切って失敗すれば殺されるかもしれない。
家来衆もたくさんいる。
でも三河を奪い返すのではなかったのか?
勝ち目はないと言っていたけど、今川義元(片岡愛之助さん)の首を取ればいいだけなのでは……。
ん、ちょっと待て。
それでは後の光秀と同じ道を歩むだけのような気もする。
よくわからんぞ~。
大将の首が取られても、数で圧倒していた今川勢は織田を滅ぼせたのではないかと、私なんかは思ってしまうのだ。
だって後の光秀がさ……おかしくない?
下剋上の世で、なぜ明智光秀だけが「裏切り者」の代名詞みたいに言われるのか。
今、手のひらを返せば、己は終生「裏切り者」と言われると元康は断言した。
それをやってのけたのが光秀。
しかも子飼いでも何でもない光秀。
なんでだろ~ ♪ なんでだろ~ ♪ ……という長い独り言はここまでにしておこう。
元康がいつ、どうやって、あの徳川家康になるのか楽しみだ。
早速、織田方に攻めかかる元康。
でも浮かぬ表情が、胸中の葛藤を表しているかのようだった。
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信長と奇妙丸と泣きべそ帰蝶
〽 有為の雲に隠れけり 人間五十年 下天の内をくらぶれば 夢幻のごとくなり ひとたび生をうけ……
まさか、信長がここで敦盛を唄うとは。
でも頭の中は戦況の先読みでフル回転といった風情。
唄に気合いが入っていない。
「死のうとは一定(いちじょう)という」
「いずれ人は死ぬ」
負け戦に送り出す心境の帰蝶に、言い聞かせるように優しく言葉を奏でる信長。
そして、今生の別れになるかもという瀬戸際でのサプライズ!
信長は帰蝶に隠し子を紹介する。
奇妙丸って……当時はポピュラーだったのか、キラキラネームなのか。
結婚して10年、子を授からなかったとは、帰蝶もさぞ気を病んだことだろう。
黙っていたことを詫びる信長が可愛い。
奇妙丸も可愛い。
「みなさんが知っている、あの織田信長に一歩近づく。それが、桶狭間の戦いだと思います。圧倒的に不利な状況にありながら、どこに勝機を見いだすのか?また、松平元康がどのような決断を下すのかも気になるところです」(染谷将太)#麒麟がくる
— 【公式】大河ドラマ「麒麟がくる」毎週日曜放送 (@nhk_kirin) 2020年6月7日
今夜放送!
[総合][BS4K]夜8時 [BSP]午後6時 pic.twitter.com/T2uGLX6E1x
軍議に熱が入る信長。
今川さんたち、ちょっとばらけ過ぎてない?
あれも作戦のうちなのかな。
御大将の隊、めっちゃ手薄に感じたんだけど。
それよりも、それよりも。
駆けつけた光秀に、奇妙丸を「天からの授かりもの」と言う帰蝶のいじらしさ。
信長を心配して、光秀の前ではずっと泣いていた。
そうだよね。
とても生きて帰ってくるなんて思えない情勢だものね。
川口春奈さんだからかな、強がり娘の泣きべそって感じで、こちらも本当に可愛い。
信長を追う光秀。
というか主人公、しばしのお別れの回になるってのに、馬で走ってるだけで終わるなんてことないよね?
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元康の怒り 義元の誇り 信長の高揚感
ちょっと奥様、お聞きになりまして?
今川様が三河守(みかわのかみ)に任ぜられたとか。
これで名実ともに、三河は今川様のものですわねぇ。
「冗談じゃねえ」と「しょうがねえか」が同居した複雑な顔の元康。
家来たちもとにかく疲弊している。
徹夜して兵糧を運び、夜明け前から戦をし、2つの砦(とりで)を落としてきたのだ。
そこへ休む暇もなく、また出陣せよとのお下知が。
雅で優し気に見せといて、なかなかのブラック大名ですなぁ。
私は初耳だったのだが、倒した敵の食べ物や持ち物を奪う行為のことらしい。
さすがは片岡愛之助さんのド迫力、とてもカッコいい武将に観えた。
「運命の大一番、桶狭間の戦いがやってきます!台本を読んだときから、興奮と緊張を隠せなかった。軍勢では圧倒的に有利な今川軍に、信長はどう対抗するのか?また、迫力ある殺陣のシーンにもぜひ注目してご覧ください!」(片岡愛之助)#麒麟がくる
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今夜放送!
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そのふらちな部下……じゃない、兵たちのかわりに、また兵を小分けすることになった今川勢。
知らせを聞いた信長はニヤリ。
「桶狭間の戦いでの信長には、父・信秀や斎藤道三が舞い降りたような感覚がありました。戦(いくさ)のシーンはもちろん、出陣のシーンでも、顔があつくなり、心臓の鼓動が激しくなりました。あの高ぶった感覚を忘れずに、これからの信長を演じていきたいと思います」(染谷将太)#麒麟がくる pic.twitter.com/llGaQdwee4
— 【公式】大河ドラマ「麒麟がくる」毎週日曜放送 (@nhk_kirin) 2020年6月7日
血がたぎってくる感じが、ぞわぞわと伝わってくる。
たかまるたかまる~~~。
「出陣!」
「おお~!」
桶狭間の戦い
松平元康主従はお食事時間。
そこへ桶狭間へ向かえと、また新たな下知が。
怒り心頭の元康の、あの反抗的な目の色。
風間俊介さん、素敵な元康をありがとう。(誰?)
「今川の家臣に自分たちが軽んじられていると感じ、桶狭間への出陣を拒否。演じながら感じたのもシンプルに“怒り”でした。一方、今川義元を倒した信長に対しては、尊敬と畏怖、親しみと憎しみなどが入り交じった、ある種の不気味さを感じているかもしれません」(風間俊介)#麒麟がくる pic.twitter.com/K4qLRHrglP
— 【公式】大河ドラマ「麒麟がくる」毎週日曜放送 (@nhk_kirin) 2020年6月7日
主従の会話はひとつもないんだけど、床をダン!ダン!って叩くところとか、後々まで続く三河勢の結束力を垣間見た感じだ。
一方、桶狭間の今川義元は輿に乗って……って、戦場でなんで馬に乗らないの?
という疑問は置いといて、義元は兵に守られ輿の中で休んでいた様子。
やっぱりどう見ても兵の数が少ない。
織田家臣の毛利新介の合図で、崖の上から敵に矢が放たれる。
「かかれー!」
一斉に坂道を駆け降りる織田勢。
勢いあまって転んだ人がいたような気がする……。
とにかく、転がり落ちる勢いで攻める毛利たち。
大槍の殺陣という迫力のシーンなのに、動いてる時にアップにするのはやめてほしい。
アップは止まってる時でいいの。
いくら今井翼さんでも。
斎藤道三・高政親子の一騎打ちとは別の方の演出なのだろうか。
織田家臣すごいじゃないのさ、金子ノブアキさんも翼くんも強え!
あ、失礼、金子ノブアキさんは佐久間右衛門尉信盛(さくま うえもんのじょう のぶもり)という長い名前の人の役だ。
以降は「佐久間信盛」表記でいく。
出演は続きそうだが、毛利新介の方はどうなんだろう。
ほら、信長が馬で現れた。
逃げるにしても馬の方が絶対速いって。
朝比奈親徳(山口馬木也さん)が必死に義元を連れて逃げ、兵たちに守りを固めさせるが、もう織田勢の勢いは止まらない。
毛利新介らが義元に肉薄し、義元自身もとうとう刀を抜いて戦う。
これがまた、なかなか強い。
当たり前か。
朝比奈が新介の攻撃を防ぎつつ、義元から離れてしまうが、義元も何人か切り倒した。
新介の槍で突かれた朝比奈が力尽き、義元も足を刺される。
それでも義元がまた1人斬った瞬間。
新介が高く舞い上がる。
なんて劇的でダイナミックな演出。
素晴らしい。
見開かれた義元の両眼。
まさに翼を持った武将が天から自分を目がけて落ちてくるような構図。
武将が地に降り立った時、義元は絶命する。
響くのは新介の絶叫。
「毛利新介!今川義元を討ち取ったりー!」
伝令のように別の声も同じセリフを次々と叫び、信長の耳にも届く。
佐久間信盛の耳にも、他の家臣たちの耳にも。
あちこちから上がる歓声。
大軍を破った奇跡(じゃないけど)に、皆の顔が嬉しそうにほころぶ。
と、息を止めて観たのは崖下りシーンと、今川の陣所に入ってからの肉薄戦。
新介の槍使い、もっと観ていたかった。
片岡愛之助さん、最後まで立派な武将ぶりでしたよ。
片岡愛之助が語る、
— 【公式】大河ドラマ「麒麟がくる」毎週日曜放送 (@nhk_kirin) 2020年6月7日
今川義元の最期。#麒麟がくる #今川義元 #片岡愛之助
▼コメントはこちら pic.twitter.com/x2CghRYIFX
また、私も思った様々な疑問の解説はこちら。
第21回、ご覧いただきありがとうございました!
— 【公式】大河ドラマ「麒麟がくる」毎週日曜放送 (@nhk_kirin) 2020年6月7日
今週の「トリセツ」は・・・
・桶狭間の戦い
・今川義元は、なぜ「輿(こし)」に乗っていたのか?
・信長がうたった「敦盛」#麒麟がくる #公式_麒麟トリセツ
▼「第21回トリセツ」はこちら▼ pic.twitter.com/yyhg6Usp1i
なんだろう。
また1回燃え尽きたね。
でも今回の戦は綺麗な戦だった。
文句をつけたいわけではなく、あくまで私の好みで言いたいことがある。
今回は少しも血なまぐさくなく、おぞましくもなかったこと。
近年、流血をあまり見せないドラマ造りになっているのは知っている。
ただね、血が見られればいいってもんじゃないのだ。
一滴の血を見せずとも、相手を殺した時に血なまぐささを感じさせてくれる役者さんは稀だ。
稀だけどいるのだ。
あとスケールの大きさ。
最前線でたいした防具もなしに槍で戦っているのは武士ではないだろう?
駆り出されて何の恨みもない相手を殺さなくては自分が死ぬ。
要するに心理的な血なまぐささとおぞましさを、私はフィクションの世界に期待しているのだ。
道三、高政はそうだったが死んでしまい、戦っていなくても血なまぐさかった太原雪斎も織田信秀も、ドラマの中では他界している。
まだまだ戦は続く。
不純な観方と思われるかもしれないが、私はそれを芸術だと思っている。
メンヘラ要素が出てきたのでこれくらいにしておこう。
信長、元康、信盛、期待している。
あれ? 勝手に締めに入りそうな雰囲気になっていたが、肝心の主人公、我らが光秀を忘れていた。
もう少しだけ、おつきあいくだされ。
光秀、信長と再会す
馬に乗ってばかりか? と心配していたら、光秀は馬から降りていた。
信長とはすっかり顔なじみ、彼の第一声は…
「水を所望したい」
すぐさま応じる光秀。
ここで少し興味深い話が。
信長は自分がしたことが「褒められるかどうか」が基準だ。
そして帰蝶は何をしても褒める、あれは母親じゃと。
でも本当の母親はちゃんと生きている。
信長を忌み嫌いながら。
おそらく、この先、信長の心が満たされることはないだろう。
道三に言われた言葉が、何度も光秀の脳裏に蘇るが、今回はそこで別れることになった。
別れ際にこれからのことを問う光秀。
信長は帰蝶のために美濃を取ると答えただけで、その先は笑顔だけで応じて去った。
光秀は理由はわからないが、まだ何かを悩んでいる。
そして、なんでやねんと思った駒経由の信康のその後情報。
母との再会を果たし、信長の特別扱いにより、岡崎城に戻れたと。
端折るということは、ドラマでは重要視されていないということになる。
光秀が主人公なので当然であるし、他に観せたいものがあるなら観ようではないか。
京へ帰ろうとする東庵先生と駒だが、駒が最後に芳仁に会いたいと言う。
ベンガルさんがキャストな時点で、ただ者ではなさそうな気はしていたが、なんと駒に薬の作り方を伝授するという。
芳仁は何者か?
思わぬ展開がありそうで楽しみだ。
晴れ晴れとした顔で馬を駆る光秀よ、左馬之助(間宮祥太朗さん)はどうした?
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今後の放送予定、次回予告など
まずは今後の展開の予告から。
テレビで放送されたものと同じである。
#麒麟がくる#麒麟を待つ pic.twitter.com/sgWGFOpVbJ
— 【公式】大河ドラマ「麒麟がくる」毎週日曜放送 (@nhk_kirin) 2020年6月7日
本郷奏多さんは小さい頃から知っていて応援している俳優さん。
悪役? の扱いになるのかな。
振り切っちゃってくださ~い。
そして「宿敵」って……そう来たか~。
さすが明智光秀を主人公にしただけあるなぁ。
次回放送は未定だ。
来週は『伊達政宗』だが、放送時に全部観た。
ほとんど忘れたが。
信長が弟を死なせた場面で、私は伊達政宗を何度も思い出していた。
一応、観てみようか。
道三ロスから始まり、ロス続きで放送休止。
テンション上げろって方が無理な話なわけで。
戦シーンがあったせいか、今回も長々と綴ってしまった。
ま、気楽に待ちましょうね。
それではまた。
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