「挙兵は慎重に」感想 源頼朝 挙兵までの道のり
第2回から2年以上、時を移してのオープニング。
平清盛は後白河法皇を幽閉し、自分の孫である1歳3ヵ月の安徳天皇を即位させていた。
歴史上、稀に見る暴挙である。
北条では、頼朝と政子は大姫という娘を授かり、もう歩くほどに成長していた。
加えて時政の妻りくも懐妊中だ。
家族団らん、幸せそうな北条家だが、頼朝を婿に迎えたことにより、「都から不穏な空気が忍び寄っている」とのナレーション。
抑え気味の長澤まさみさんの声がいい。
抑えつつも、どこか楽しんでいるように聞こえるのがまた。
それでは、詳しい感想は本文で。
以仁王 挙兵の知らせ 頼朝の反応は?
北条家の館、源行家(ゆきいえ)なる人物が頼朝を訪ねていた。
頼朝の叔父に当たる人物である。
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— 2022年 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」 (@nhk_kamakura13) 2022年1月23日
【第3回】本日放送!
[総合]夜8時
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行家が言うには、後白河法皇のお子である以仁王(もちひとおう)が挙兵するという。
行家は使者として、以仁王の令旨を携えてきたのだ。
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治承4年(1180)4月27日条
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以仁王の令旨(りょうじ)が伊豆の北条館に到着。持ってきたのは源行家。源頼朝は正装の水干に着替え、謹んで令旨を開きました。#鎌倉殿の13人 pic.twitter.com/Ji5c25yF4h
「今こそ 全国の源氏が立ち上がる時」
清盛の首をとり、亡き兄 義朝の墓前に供えようではないかと行家は言う。
北条家の家族会議の場、頼朝は以仁王に従ったという源頼政なる人物について、義父の時政に助言を乞うことに。
頼朝は幼い頃に会ったきりだが、時政は京へ上った折り、何度か頼政に会っていたのだ。
信ずるに足るお人か? との頼朝の問いに、時政は率直に応じる。
「わしは あんまり好きではねえ」
「どれだけ偉い方か存じませんが あれはいただけません」
頼朝は以仁王の挙兵には応じぬと結論を出した。
挙兵を思いとどまった本当の理由を、頼朝は義時にだけこっそり明かす。
「兵をあげるからには この手で清盛を討つ。わしが源氏の棟梁(とうりょう)として 采配を振るわねばならぬ」
「頼政卿の下にはつけぬと」
「物分かりがいいな」
義時は、自分にだけ本音を言うのをやめてほしいと不満を漏らすが、頼朝は聞く耳を持たない。
「人に話せば 考えもまとまる」
「迷惑です。私は戦にも政(まつりごと)にも関心ありませぬ」
「そう言っていられるのも今のうちだ」
フッと笑って去る頼朝であった。
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以仁王 平家に敗戦
京から頼朝に、5月22日付と26日付の2通の文が届く。
送り主は朝廷の下級役人 三善康信。
1通目は以仁王が挙兵したばかりの頃の情勢が書かれていた。
清盛が鎮圧軍を送ったが、その大将軍となるはずの頼政が王につき、軍勢は勢いを増しているという景気のいい内容だった。
ところが2通目に目を通し、頼朝は驚愕する。
以仁王の乱はあっという間に鎮圧され、頼政は自害、以仁王も命を落としたというのだ。
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治承4年(1180)5月26日条
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源頼政が平家軍2万と宇治で戦い、敗死。以仁王も最期を遂げました。#鎌倉殿の13人 pic.twitter.com/WleD5EKCai
挙兵しなくてよかったという政子をたしなめ、頼政のためにと経を上げる頼朝の片頬が上がっている。
清盛を討つのは自分でなくてはならないからね。
どれだけホッとしたことだろうか。
なかなか巧い演出であった。
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北条家に忍び寄る黒い影
目代は平兼隆となり、関東でも平家の力がますます大きくなることは目に見えていた。
大庭景親に、「源氏はもう終わった。(頼朝も)いずれ成敗されるだろう」と聞かされた伊東祐親は、北条の館を訪ねる。
宗時や義時は祐親の孫、身内意識から時政に助言する。
もちろん、時政が今更頼朝と縁を切るはずもなく、宗時は安堵する。
だが波風を立てるつもりもないと、兼隆に挨拶に行くことになった。
供は義時である。
応対に出たのは、いつぞや義時を酷い目に遭わせた堤信遠だった。
ここで、今度は父の時政が酷い目に遭う。
献上した野菜を蹴散らされ、踏みつけられ、潰れた茄子を顔に押し付けられ……この堤という男は何なのだ。
傲慢で粗暴で下品で、とてもそんな偉い人には見えない。
平家の威を借る狐だとするなら、ますます平家の名を貶めることになるだろう。
よく耐えた北条親子であった。
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八重の思い その視線が追っていたのは
北条を訪れた帰りだろうか、祐親は娘の八重のもとを訪れていた。
孫を心配したり、娘を心配したり、今回の祐親は仏心の爺様のようだ。
八重は相変わらず頑なである。
身分違いの家人に嫁がされ…
「夫と思ったことはございません」
祐親曰く「曲がりなりにも」な夫、ちょっと不憫である。
八重が川向こうの北条家をきにする素振りを見せると、祐親は言い聞かせた。
「今にわかる。わしの仕置きに狂いがなかったことをお前は思い知るのだ」
「そのような目で見るな。全てはお前のため」
「私は いつでも 父上の言いなりにございます」
気の強さは父親譲りらしい。
頼朝と政子が大姫を遊ばせている川向こうを見つめる八重。
すぐに気づいた政子が、勝ち誇ったかのように優雅に手を振ってみせる。
八重は会釈をしたが、政子は眼中になさそうで、目で追っていたのは慌てて姿を隠そうとする頼朝だった。
思いは断ち切れていない……そんな風に、私の目には映った。
とうとう決断をする頼朝
ある晩、後白河法皇が頼朝の夢枕に立った。
頼朝に助けてほしいと。
事はそれだけでは済まなかった。
京の三善がまた文を寄こし、以仁王の令旨を受け取った全ての源氏に対し、清盛が追討の兵を出すようだと伝えてきた。
藤原秀衡を頼り、北へ逃げよと。
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治承4年(1180)6月19日条
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三善康信の使者が北条へ到着。「以仁王の令旨を受けた源氏はすべて追討せよという命令が出されています。早く奥州へお逃げください」と源頼朝に都の情勢と自身の考えを伝えました。#鎌倉殿の13人 pic.twitter.com/Vpvz1xNDlK
北条家はパニック状態である。
ここでナレーションが入る。
後世、この三善の知らせは彼の早とちりであったとされる。
平家が追っていたのは頼朝ではなく、頼政の残党だった。
慌てん坊の早とちりが歴史を動かすこともある、と。
北へ逃げても追っ手は来る。
これで一気に頼朝の気持ちが挙兵に傾いた。
だが挙兵は、条件がそろわなければできるものではない。
兵の数が揃わなければならないし、何より大義名分が必要だ。
クライマックスは少々ごちゃっとした印象があるけど、一気にパーツがハマる感じは爽快。
三浦の三郎殿が人づてで預かってきた法王の密旨やら、義時がこっそり計算してきた兵の見込み数やら。
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治承4年(1180)6月27日条
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都で大番役を務めていた三浦義澄が、相模の所領に戻る途中に北条を訪れました。ちなみに、しばらくの間、密談をしたようですが、その内容は不明です。#鎌倉殿の13人 pic.twitter.com/WSZ2BgYGDW
第3回「挙兵は慎重に」をご覧いただきありがとうございました。
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見逃した方、もう一度見たい方は ぜひ #NHKプラス でご覧ください。
▼配信ページはこちらhttps://t.co/3g0GyAUzrJ
※配信期限 : 1/30(日) 午後8:44 まで
※要ログイン#鎌倉殿の13人#小栗旬 #新垣結衣 #大泉洋 ほか pic.twitter.com/kaUiNaVxMI
かくして条件は出揃った。
「三郎 すぐに戦の支度じゃ!」
高らかに宗時に命じる頼朝。
高揚した義時のアップで「つづく」。
次回予告
次回は 第4回「矢のゆくえ」。
頼朝「都におわす 院の思し召しである。山木が首 見事 挙げてまいれ!」
兵たち「うぉー!」
宗時「坂東中から兵を集めれば」
頼朝「まるで年寄りの寄り合いだ」
義時「何とかします!」
りく「楽しみですね」
政子「はい」
義時「坂東は平家にくみする奴らの思うがまま。だから我らは立つのです!」
頼朝がカッコいい、凛々しいぞ。
年寄りの寄り合いって……まさか兵が?
何とかします! って気になるじゃないか!
りくと政子は仲いいのかな。
初戦は確か……どう描く? 三谷さん!
義時と八重はどこで会っているの?
次回予告に関しては以上。
公式サイト: NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
公式Twitter: 2022年 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」 (@nhk_kamakura13) | Twitter
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あとがき
公式Twitterが「吾妻鏡」として解説しているのはこんな理由らしい。
作 #三谷幸喜 さんが
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「これが原作のつもりで書いている」
と話されている『#吾妻鏡』。
この史書には、治承4年(1180)の「以仁王の乱」をはじまりとする鎌倉幕府の歴史が記されています。そこで第3回から、ドラマで描かれた主なエピソードをご紹介していきます。#鎌倉殿の13人
確か味方に裏切り者がいたんじゃ……あれは小説かな。
いろんな話が頭の中でごちゃ混ぜになっている。
それにしても「いかがわしい」と言われていた行家叔父、今までで1番イケメンな行家ではなかろうか(杉本哲太さん)。
西田敏行さんがやっと喋った。
生き霊みたいだったけど。
坂東彌十郎さんはすっかり時政に見えてきた。
そしてやっぱり新垣結衣さんがめちゃくちゃいい!
八重はずっと出続けそうな気がするんだけど、どうするんだろうな。
次回も楽しみましょうぞ。
それではまた。
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