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山姥の戯言日記

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『青天を衝け』第11回 攘夷の栄一と攘夷は詭弁の慶喜

 

「横濱焼き討ち計画」感想 惇忠の大それた謀(はかりごと)

 

春の青天

 

今回の主要キャスト

 

渋沢栄一 吉沢亮さん

渋沢千代 橋本愛さん

渋沢市郎右衛門 小林薫さん

渋沢ゑい 和久井映見さん

渋沢てい 藤野涼子さん

吉岡なか 村川絵梨さん

渋沢喜作 高良健吾さん

渋沢よし 成海璃子さん

尾高やへ 手塚理美さん

尾高惇忠(じゅんちゅう) 田辺誠一さん

尾高きせ 手塚真生さん

尾高長七郎 満島真之介さん

尾高平九郎 岡村健史さん

渋沢宗助 平泉成さん

伝蔵 萩原護さん

 

三条実美 金井勇太さん

真田範之助 板橋駿谷さん

中村三平 木村達成さん

河野顕三  福山翔大さん

梅田慎之介 渡辺徹さん

 

徳川慶喜 草彅剛さん

美賀君 川栄李奈さん

徳信院 美村里江さん

平岡円四郎 堤真一さん

川村恵十郎 波岡一喜さん

中根長十郎 長谷川公彦さん

武田耕雲斎 津田寛治さん

藤田小四郎 藤原季節さん

徳川家茂 磯村勇斗さん

松平春獄(しゅんがく) 要潤さん

島津久光 池田成志さん

  

徳川家康 北大路欣也さん 

 

 

祝! 徳川慶喜 復活!

 

分かってはいたけど登場が多いと嬉しいものだ。

 

じわじわと、渋沢栄一徳川慶喜の距離が近づきつつある。

そんな期待感満載で、今回も実に見応えがあった回だった。

 

栄一は遂に…?

 

詳しい感想は本文で。

 

   

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長七郎のため メロス張りに走る栄一!

 

前回の終わりから走り始めた渋沢栄一、江戸に入ろうとしていた尾高長七郎のもとに、間一髪で間に合った。

友のために夜通し、いったい何km走ったのだろうか。

 

栄一から「坂下門外の変」の顛末を聞かされても、まだ江戸へ行くつもりの長七郎。

 

「俺はもとより命など惜しくはない! 俺がいれば たとえ死んでも こんなことにはーー」

 

「だからそれは無駄死にだと言ってんだ!」

 

この時の栄一の気迫の凄まじさ。

栄一が真剣に怒鳴ったのは初めてかな?

命懸けで友を想う、大人の男の魅力があった。 

 

「生き残ったお前には 今 生きている俺たちには 河野の代わりになすべき定めが まだあるはずだ」

 

栄一ですら「新しい友」と言っていた河野顕三は、長七郎にとってはもっと絆の深い友であったのだろう。

悲しみと悔しさのやり場がなく、栄一の胸倉を掴み、ただただ揺さぶる長七郎。

 

今はまだ我慢の時である。 

長七郎は一旦、京へ逃れることとなった。

 

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新しい命と まさかの横濱焼き討ち計画

 

1ヵ月後、また走っていると思ったら市郎右衛門も走っている。

千代が男の子を出産したのだ。 

名は市太郎。

 

我が子を可愛がる 栄一のパパっぷりに、伯父の宗助も市郎右衛門もホッと一安心というところ。

 

だが攘夷にかける栄一の熱意は増す一方だった。

藍で稼いだ金の一部をそっと懐に忍ばせる栄一。

攘夷のための軍資金にするのだろう。

 

場は尾高の家。

栄一や従兄の渋沢喜作、尾高家の末っ子の平九郎も集まる中、尾高惇忠は「横濱焼き討ち計画」を明らかにした。

 

「目的は攘夷遂行と封建打破!」 

 

幕府が腐ったのは封建制の弊害幕府を根本から正すことによって、初めて攘夷が成る。

攘夷自体がどうかは別にして、ここまでの理論はわかる。

 

だが、そのためには国民が目覚めるほどの大騒動を起こす必要があると言う惇忠。

 

「異人の商館のある横浜を焼き討ちにする」

 

「異人の居留地の横浜を 異人ごと すべて焼き払う!」

 

何ということを、と思っている暇もなく栄一が後に続く。

そうなれば異国も黙ってはいない、幕府を責め、幕府は到底それを支えきれずに転覆するというのだ。 

 

「そうなった暁には いよいよ俺たち忠臣が天子様を戴き 王道をもって天下を治める!」

 

「よぉし やってやんべえ!」

 

喜作もすっかりその気だが、ちょっと待ってである。

 

異人の館と異人だけを焼き払うなど不可能だろう。

大火ともなれば日本国民にも犠牲者は出るだろうし、家を失うも人々もたくさんいるはずだ。

惇忠や栄一が、そこまで思い至らないとは思えない。

 

惇忠はともかく、栄一の信念と矛盾していないか?

私には栄一が別人に見えた。

 

「俺たちは この北武蔵から 攘夷を決行する!」

 

惇忠は「神託」なるものをしたためる。

 

 

ドラマで映し出された決起文は実物だった。

 

前回の感想記事で、思誠塾をカルト集団のようだと述べたが、惇忠らのやり方はもっと過激だった。

時の天子様 孝明天皇の強い譲位の意向と、栄一らが傾倒する水戸の教えが根本にあることはわかる。

倒幕のためには、大きなことを成し遂げなければならないこともわかる。

 

しかしだ…彼らが成そうとしていることに理解が及ばないのは、時代が違うせいだけだろうか。

 

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MC徳川家康様による 徳川慶喜 復活のお知らせ

 

一橋慶喜徳川慶喜

家康様は「一橋」と言っていたが、姓はどちらでもいいのだろうか。

 

薩摩の島津久光の強い後押しにより、慶喜将軍後見職に就くことになった。

現将軍 徳川家茂がまだ若過ぎたためである。

 

「ここからどうやって 渋沢栄一に出会うのか…」 

 

さすが名MC、盛り上げますなぁ。

 

www.instagram.com

 

家茂より正式に任命を受け、慶喜は家中の者たちに報告をする。 

徳信院も微笑んでいたが、美賀君の誇らしげな笑みも美しい。

 

松平春嶽(慶永)も政(まつりごと)に復活 。

慶喜と久光との3人の場で、久光のおかげだと礼を言う。

 

  

久光はようやく亡き兄や水戸烈公の無念が晴れたと漏らし、今後は自分たちで幕府を動かし、攘夷を行おうと申し出る。

 

ところが慶喜は。

 

「攘夷 攘夷とおっしゃるが 攘夷が可能だと本気で思われているのか?」

 

「攘夷など もはや詭弁。父が攘夷攘夷と申したのも ひとえに国が辱められることを恐れたためだ。いまだ兵備とて足りず 異国に攻められれば ひとたまりもない。それを知りながらあなたは その場逃れの空虚な妄想をしているだけではございませぬか」

 

栄一もはっきり言うけど、慶喜も言うよねぇ。

早口で一気にまくし立てたので、そのまま書き出した。

 

美賀君と2人きりの夜、慶喜は本音を漏らす。

薩摩は覇権のために自分と春嶽を利用しているだけで、将軍後見職などお飾りに過ぎぬと。

幕府の朝廷のご機嫌取りのために、都合よく慶喜の名を使おうとしているらしい。

 

「では 水戸のお父上のお望みに 近づいたわけでは あらしゃりませんのですか?」 

 

慶喜の肩を揉んでいた美賀君は不安そうな面持ちで、背後からそっと背中に寄り添う。

肩に乗せられた手に、自分の手を重ねる慶喜

 

美賀君が言った「お父上のお望み」とは慶喜が将軍になることである。

 

www.instagram.com

 

こちらも公式 Instagram のオフショット画像であるが、心の通い合ういい夫婦になったものだ。

 

美賀君の心には、父を亡くしてむせび泣いていた慶喜の声が深く刻まれているのだろう。

尖っていることもある愛情であるが、底はどこまでも深い。

 

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消えた小さな命と 横濱焼き討ちの決行日

 

栄一と千代の子、市太郎がはしかで亡くなった。

昔の幼児は死亡率が高かったとはいえ、実にむごいことである。

栄一の上にも幼くして亡くなった兄弟が2人いるという。

 

千代はいつまでも我が子の墓前で涙し、栄一は日が暮れそうになっても畑を耕し続けた。

この年、コレラとはしかで亡くなったのは、関東地方だけで20万人に及んだとのこと。

 

一方、横濱焼き討ち計画は着々と現実味を帯び、その内容が具体的に明かされた。

 

まずは上野の高崎城を制圧し、拠点とする

城を奪ったら、守りが手薄な鎌倉海道を一気に進み、横浜を焼き払って夷狄(いてき)を討つというもの。

 

思誠塾よりは目的に近いものだが、城を奪って拠点にするなど、難易度はさらに上がっている。

横浜を焼き払うほどの大火なら、逃れてくる人々で江戸も騒然とし、そのドサクサ紛れの方が城を奪える確率は高いのではないだろうか。

 

いや、そういう問題ではないな。

この計画自体に、栄一、喜作、惇忠、長七郎が命をかける価値はあるのか。

もう二度と血洗島に戻ってくることはできないのだ。

 

乗り気の栄一がどうしても別人に見えてしまう。

何かが違うけど、その何かがわからない。

 

横浜を焼き尽くすには、火の回りが早い時期がいいということで、冬至である11月12日に決行することになった。

 

う~…やっぱり何か違う。

火をかけるという行為は、私にはどうしても承服できない。

横浜を焼き尽くすだなどと過激派も過激派、テロリストの如き所業ではないか。

 

まあ、私が悩んでも仕方がない。

次回を待とう。

 

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荒れる京の都 戻ってきた円四郎!

 

慶喜と春嶽は上洛し、公家たちと相対していた。

攘夷を決行する日を定めよと迫る三条実美

 

 

暴れている浪士たちは抑えられると言う慶喜と、攘夷は簡単なことではないと言う春嶽にキレる様子が面白い。 

 

「もうむちゃくちゃだ」

 

館に戻った慶喜は、武田耕雲斎もっともな愚痴をこぼしていた。

 

 

「私には天子様が 今 日本に起こっていることの全てをお分かりの上で 攘夷と仰せられているとは決して思えぬ」

 

それな と思っていると、物音とともに聞き慣れた声が。

 

「まことにそのとおり。日の本は今 外は異国 内は攘夷に攻められ 自分で自分の首を絞めておるのも同じだ」

 

「円四郎!」

 

障子を開け、声を弾ませる慶喜

 

「こんな時に将軍後見職にご就任とは…なんという貧乏くじ」

 

円四郎らしく率直に嘆いた後は、姿勢を正して京へ来た経緯を話す。 

別の役職での復帰を仰せつかったが、どうしても慶喜に仕えたいと申し出て了承されたのだという。

 

 

耕雲斎も頼もしいと喜び、慶喜もよかったよかったと繰り返す。

視聴者もホッとしたはず。

私も喜んだ。

 

円四郎もドラマを動かす重要人物。

その時へと確実に近づいている。

 

(こころざし)

 

仲間を募り、武器を買うために江戸へやってきた 栄一と喜作。

まずは刀を買おうと、ある店ののれんをくぐる。

 

店主の梅田慎之介が2人が武家ではないことを指摘すると、栄一は懐から金が入った袋を取り出し、慎之介の目の前に置いた。

 

 

「日の本はお武家様だけのもんじゃねぇ。俺たちにも志はあります」

 

「何です? 志って」

 

「今 すっかりよどんで沈みかけちまってるこの国に 一石を投じることです。この国をよみがえらせることです」

 

「どうか お願いいたします!」

 

真摯に頭を下げる2人を見て笑顔になると、慎之介は店の奥へと案内した。

武器の数々に驚嘆する栄一と喜作。

 

慎之介が言うには、最近は貧乏な侍が威張りくさって、金も払わず商人にたかっているのだとか。

それに比べれば、栄一たちは気持ちがいいと。

 

「ああた方の志とやらに のらせてもらいましょう」

 

慎之介も気持ちのいい商人である。

武器調達に成功し、栄一と喜作は荷車を尾高の家へと走らせる。

 

惇忠のもとには計画に参加したいという者たちが、血洗島やその周辺から続々と集まっていた。

外部に計画ダダもれじゃないのか?

武器は隠してあるし、志士たちは出入りしてるし。

 

と、心配していたら真田範之助の無事な姿が

他の塾生たちのように捕らえられていなかったようだ。

 

栄一と喜作、新しい仲間の中村三平などと酒を酌み交わしながら、範之助は腕の立つ者を20人ほど集めたと報告。

何やら後戻りできない雰囲気である。

 

今度はそこへ、べろべろの若い侍が絡んできた。

もう飲む金がないから貸せと言う。

 

それは誰あろう、藤田東湖の遺児 藤田小四郎であった。

テンションの上がる栄一と喜作だったが、2人を田舎もん呼ばわりして横柄な態度を見せる小四郎に、彼らの表情は一変する。

 

範之助が止めるのも構わず、栄一は刺さりまくる剛速球ストレートのお説教。 

 

「栄一 言い過ぎだい」

 

まったくそう思ってなさそうな喜作が、切りのいいところで口を出す。

すると小四郎が急に泣きだした。

狼狽した栄一が謝ると、小四郎は栄一の言う通りだと認め、苦しい胸の内を吐露する。

 

 

水戸藩士としての志は失っておらず、最後は栄一たちに奮起する言葉を返した。

 

座は穏やかになり、小四郎も含めた面々で改めて飲み直しである。

栄一と喜作の背後の離れた席にいて、栄一たちを窺い見ている武士に気づいた方も多いだろう。

 

こちらの方である。

 

 

なんと円四郎の部下の川村恵十郎

敵じゃなくてよかったよね。 

波岡一喜さんの今後の活躍を楽しみにしよう。

 

栄一 ついに勘当を申し出る 

 

栄一と千代の2人目の子が生まれた。

時系列はどうなっているのかと思ったが、1人目を産んですぐにまた妊娠したということだろうか。

 

それよりも、我が子を避けるような栄一の態度。

家の誰もがその日が近いことを覚っただろう。

 

案の定、 栄一は市郎右衛門に勘当を申し出る

 

日本と外国の情勢が変化していることを、栄一たちはまだ知らない。 

 

 

要するに、もはや 攘夷は無謀 

 

この事実を日本国中がもっと早く知っていたならば。

歴史にたらればは禁物、無粋とわかっていても言いたい。

惇忠や栄一が知っていたなら、こんな残忍な計画を遂行する気にはならなかったはずだ。 

 

「この世の中みぃんなが幸せでなかったら 俺は嬉しいと思えねぇ。みんなが幸せなのが1番なんだ」

 

これだよね、栄一の原動力になっている思いは。

幼い頃からずっと一貫している。

 

千代も栄一の横に並び、市郎右衛門に頭を下げた。

 

「栄一さんは…この日の本ことを 己の家のように 一家のように 大事に思ってらっしゃるんです。家のことに励むみてぇに この日の本のために懸命に励みてぇって…一つだけじゃない。どっちも…どっちもに 栄一さんの道はあるんです」

 

嫁ストップならぬ嫁プッシュ、これは強力だ。

 

止めても無駄だとばかりに、市郎右衛門は承諾する。

ずっと予感はあったのだろう。

 

「俺は 政がどんなに悪かろうが 百姓の分は守り通す。それが俺の道だ。栄一 お前はお前の道を行け」

 

 

市郎右衛門の瞳、ゑいの表情がひたすらせつなかった。

 

今回はここで「つづく」。

 

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次回予告とあとがき

 

次回は第12回「栄一の旅立ち」

 

栄一「命をかけて戦うつもりでおります。この世をぶっつぶさねば…」

円四郎「でっけぇことしてみてぇなら 俺んとこ来なよ」

市郎右衛門「城を乗っ取るだと?」

長七郎「あにぃの謀(はかりごと)は乱暴千万だ!」

栄一「長七郎!」

川路「攘夷って思想が とんでもねぇ流行り病になっちまった気がしてる」

慶喜「心して 天子様をお助けしたいと存じます」

よし「やっぱり さみしい…」

栄一「どんなに間違えても 生きてみせる!」

  

おぉっと~? ブラザーストップが鋭く切り込んだ~。

個人的に…頑張れ長七郎!

で、何かい? 早くも円四郎は栄一と喜作をスカウトかい? 

どんなタイミング~? 

栄一は間違いに気づくんだな? だな?

炎はまったく映らなかったぞ。

 

予告に関しては以上。

変なノリになって申し訳ない。

 

今回はとにかく惇忠が危険な男だとわかって驚いた。

幕府を転覆させるためとはいえ…だ。

せっかく慶喜が表舞台に復活したのに持ってかれちまったよ。

 

横浜を丸ごと焼いたらいかんて。

信長の比叡山焼き討ちを超えちまうだろう。

 

栄一も、他の志士たちも、国の情勢を知らずに焦り過ぎな感があったなぁ。

正確な情報って本当に大事だ。

 

次回は惇忠 vs 長七郎の兄弟対決に注目だね。

それではまた。

 

前回の感想記事

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