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山姥の戯言日記

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『青天を衝け』第9回 桜田門外の変 井伊直弼は忠臣か

 

「栄一と桜田門外の変」感想 井伊大老と水戸烈公と強情息子

 

青天

 

今回の主要キャスト

 

渋沢栄一 吉沢亮さん

渋沢千代 橋本愛さん

渋沢市郎右衛門 小林薫さん

渋沢ゑい 和久井映見さん

渋沢てい 藤野涼子さん

渋沢喜作 高良健吾さん

渋沢よし 成海璃子さん

尾高やへ 手塚理美さん

尾高惇忠(じゅんちゅう) 田辺誠一さん

尾高きせ 手塚真生さん

尾高長七郎 満島真之介さん

尾高平九郎 岡村健史さん

伝蔵 萩原護さん

 

孝明天皇 尾上右近さん

和宮 深川麻衣さん

岩倉具視 山内圭哉さん

大橋訥庵 山崎銀之丞さん

真田範之助 板橋駿谷さん

 

徳川慶喜 草彅剛さん

美賀君 川栄李奈さん

徳信院 美村里江さん

徳川斉昭 竹中直人さん

吉子 原日出子さん

徳川慶篤 中島歩さん

武田耕雲斎 津田寛治さん

徳川家茂 磯村勇斗さん

井伊直弼 岸谷五朗さん

安藤信正 岩瀬亮さん

堀田正睦 佐戸井けん太さん 

永井尚志 中村晴日さん

岩瀬忠震 川口覚さん

橋本左内 小池徹平さん

平岡円四郎 堤真一さん

平岡やす 木村佳乃さん

 

徳川家康 北大路欣也さん 

 

 

今回は冒頭から登場のMC徳川家康

尊皇攘夷というスローガンを作ったのは、亡き藤原東湖と徳川斉昭だという。

攘夷の志士たちのカリスマだったのではないだろうか。

 

帝も朝廷も攘夷の意向とあれば、開国派の井伊直弼や幕府は外堀を埋めていくほかない。

焦った直弼がとった強引な策が安政の大獄と呼ばれるものだったのだ。

 

 

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あやし美し春爛漫

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安政の大獄 慶喜にも更なる処分が

 

一橋派だった岩瀬忠震や永井尚志らが次々と処分を受け、松平慶永の家臣 橋本左内吉田松陰は命を落とすこととなった。

強引過ぎて、反発が一層激しくなることは想像に難くない。

 

登城停止の処分を受けていた徳川慶喜、謹慎の処分を受けていた父の斉昭にも、追い討ちをかけるような沙汰が下される。

慶喜には隠居と謹慎、斉昭には水戸での永蟄居(えいちっきょ)が命ぜられたのだ。

 

 

慶喜はまだ20歳か21歳、隠居とはあまりにも過酷な仕打ちである。

 

斉昭は水戸から出ることを許されなくなり、慕う藩士たちに見送られ、泣く泣く江戸藩邸を後にした。

気が収まらない若い藩士たち。

武田耕雲斎では押さえきれないような雰囲気であった。

 

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長七郎の帰郷と承服できない栄一 

 

栄一と千代の新婚ラブラブな畑の耕し方、思いっきりとっさま(市郎右衛門)とかっさま(ゑい)に呆れられている。

いいねえ、きっと愛に溢れた藍が育つだろう。

 

と、そこへ現れた長七郎。

前の晩に帰っていたが、身なりを気にして祝いの席に顔を出さなかったという。

確かに何というか……一気にムサくなった。

あんなに爽やかだったのに不審人物が如き風情。

市郎右衛門の顔が怖い。

 

長七郎が帰ってきたというので、江戸の話を聞きたい男たちは尾高の家へ集結。

女たちは栄一の家に集まり、仕事を手伝っていた。

 

 

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喜作の嫁のよしは、もうすっかり渋沢一族に馴染んでいる。

たくましい感じが清々しい。

 

喜作が江戸へ行きたいと言い出したと聞き、胸に不安がよぎる千代。

栄一も江戸へ行きたがっていることは感じているのだろう。

 

長七郎が語る江戸の話は怖いものばかりだった。

コロリ(コレラ)を本気で妖術と信じた時代なら、攘夷志向が高まるのも深く頷ける。

 

 

栄一は帰宅すると市郎右衛門に井伊直弼などの話を聞かせるが、公儀のことは自分たち農民には関係がない、長七郎は武家にでもなったつもりか と怒らせてしまう。 

 

承服できん栄一、久々にきました。

 

御用金の件でもそうだったけど、栄一の疑問はいちいちもっともで、その先の論理も正論なのだ。 

今回は身分制度への疑問。 

 

寝室で千代相手に語る語る。

畑ではラブラブ耕し、寝室では身分制度への疑問と不満。

栄一らしいと言えばらしいけど、千代の身にもなってあげて。

まあ、栄一じゃ無理か。

 

力説しながら千代を見つめ、「胸がぐるぐるする」と言って寝てしまった。 

逆だろ~! と思った邪まな大人の皆さん、手を挙げて~。ハイ。

 

だが真面目な話、17~18歳の栄一の「世を変えたい」ロジックが夢物語に聞こえないのはすごいと思う。

歴史的人物になるとわかって観ていることも大きいだろう。

はっきりとこれ! という表現は見つからないのだが、あの真っすぐさ、芯の強さ、言葉の重み、目ヂカラ、そういうものに説得力を感じるのだ。

 

吉沢亮さん、素晴らしい役者さんである。

 

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無言の抗議を続ける慶喜と円四郎との別れ 

 

慶喜が隠居、謹慎の処分を受けてから3ヶ月が過ぎた。

その間、昼間でも雨戸を閉め、慶喜は部屋から一歩も外に出てこないと。

 

「身に覚えなく 罪をかぶった者の意地にござりましょう」

 

徳信院と平岡円四郎が心配しているところへ美賀君が登場。

 

「我が殿には そのような途方もない強情っ張りなとこが あらしゃられますゆえ」 

 

ここから美賀君の慶喜への愛が爆発する。

ご老公(斉昭)や越前殿(松平慶永)や円四郎たちが、勝手に慶喜を祭り上げたせいだと激しく責める。

徳信院のいさめる言葉に一言。

 

「お黙りくだされ!」 

 

ハッとした徳信院は、変化した美賀君の情の深さに驚いたのかもしれない。

 

「わらわは 決してそなたを許さぬ」

 

責めたいだけ責め、お腹に手をやって一息つくと、美賀君はそう言い残して円四郎の前を去った。

気は強いが決して我が強いわけではない。

美賀君は慶喜の気持ちに寄り添おうと必死なのだと思った。

 

しょぼくれた円四郎は、そのまま慶喜のもとへ。

円四郎も公儀の命により、甲府に左遷となったのである。 

 

 

藤田東湖のようにはなれなかったと悔やみ、嘆き、それでも円四郎は力強い言葉を続けた。

 

「だから…おりゃあ生き延びますぜ。いつか……いつかきっとまた あなたの家臣になるために」

 

まさか、このような展開になるとは。

左遷で済んでよかったと思うべきところなのだろうが、家臣まで奪われるとは思っていなかった。

 

大名や公卿も含め、100人余りをも処罰した安政の大獄は、間違いなく国家を揺るがす一大事であっただろう。

 

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公武一和 井伊直弼のさらなる目論見

 

将軍 徳川家茂和宮(かずのみや)の縁組で、直弼は公武一和を天下に知らしめようとしていた。

 

 

イデアとしてはアリかなとも思うけど、「攘夷」を推す孝明天皇への包囲網としか思えない。

攘夷派(一橋派)を力づくで排除しておいて、協力体制と聞いても白けるばかり。

 

既に許嫁(いいなずけ)がいた和宮は、兄の孝明天皇の前で嫌だと涙を流す。

 

 

 

妹を不憫に思う帝に声をかけたのは岩倉具視

 

 

出たね、くせ者のお公家さん。 

山内圭哉さんがイメージにとても合っている。

 

和宮様を差し上げる代わりに お上の望みどおり 必ず攘夷をしろと申しつけるのです。そうすればこの先 徳川は思うがままに動きましょう」

 

申しつけられれば「御意」とは返すだろうけど、事実上、もう開国しちゃってるからね、難しいのでは? 

この辺、あやふやだから的外れなこと言ってるかもしれないけど。 

 

岩倉具視さん、波乱万丈だけど頑張って。 

 

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井伊直弼を案じる若き将軍 徳川家茂 

 

怒れる尊皇攘夷の志士たちが大暴走し、外国人が襲われる事件が多発する。

 

 

一方、水戸家中の多くが浪士となり、直弼の命を狙っているという噂を聞いた家茂。

直弼の身を案じるが、本人は余裕綽々。

 

直弼の家茂への接し方を見ると、家茂は見た目よりずっと子どものようだ。

ずるいよなぁ、人情味あふれる直弼をここで見せるとは。

幼い主君を安心させようと振る舞う様は、普通に忠臣に見えてくる。

 

いや、家定の時から確かに忠義は見えていた。

名家の出14男である彼に、野心がないとは思えないが…。

 

「憎まれ事は この直弼が甘んじて受けましょう。そして上様がご成長あそばされれば すらりとお役御免を仰せつかる。それで十分でございまする」 

 

この台詞が私には本気に聞こえたのだ。 

岸谷五朗さんの目が子供だましの目ではなく本気だったから。

 

直弼は世直しを焦っただけなのか?

慶喜を完全に封じ込め、攘夷派を一掃し、将軍が幼いのをいいことに、自分の思い通りの国作りを進めていたわけではなかったのか?

 

う~む、朝廷を後回しにする優先順位のせいで混乱してきた。

正しいか、正しくないかの話ではない。

彼が本当に世のためを思って行動していたのかが気になるのだ。 

 

人は一面ではないと言った千代の言葉を借りると、私が感じた直弼はどれも本当の直弼なのかもしれない

 

とにかく、私の今までの井伊直弼像をガラリと変えてくれた。

人物像を追求し、混乱するということは楽しんでいる証である。

そもそも楽しくなければ人物像なんて考えもしない。

このドラマと岸谷五朗さんにはお礼を言いたい。

 

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桜田門外の変

 

茶歌ポンの「ポン」が最後に楽しんだ趣味となった。

 

 

これはちょっとびっくり。

当時『鬼ヶ宿』を演じた方の伝統を継ぐお2人だったとは。

藩のお抱え狂言師とか、何だか興味深い。

殿様の趣味によって、お抱え○○が違ったりしそう。

 

ドラマに戻ろう。

水戸も雪、江戸も雪。

オーバーラップする斉昭と直弼の姿は、それぞれ同じ日の2人の姿。

 

 

籠の中、狂言の脚本を手にする直弼の頭の中では、きっと『鬼ヶ宿』の調べが流れている。

 

轟く銃声。

 

血しぶきに染まる脚本。

 

直弼を無音な瞬間が包む。 

 

血塗られた己の手を見つめる。

 

苦しい呻きが漏れる。

 

籠の外の騒ぎを眺める。

 

どこか遠い現実味の無さ。

 

怒号と刀が交わる音。

 

斬られて死にゆく人々。

 

日の本は……日の本は……。

 

籠の外から突き刺された刀が直弼を貫く。

日の本は……何と言いたかったのだろうか。

 

籠から引きずり出された直弼の首に刀が振り落とされた。

 

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さらば 徳川斉昭

 

多くの水戸浪士たちが、ご老公のためにと決行した井伊直弼襲撃事件。

知らせを受けた斉昭はひたすら悲しんでいた。

水戸が敵(かたき)持ちになってしまったと。

 

「まだ出てこぬかのう…あの強情息子は…」

 

宴の夜、ひとり廊下に出て月を眺め、斉昭は慶喜に思いを馳せる。

 

その直後、死は突然訪れた。

愛する妻、吉子の腕の中で息を引き取った斉昭。

 

訃報は江戸に届き、徳信院から慶喜に告げられた。

 

「謹慎というのは…親の見舞いどころか 死に顔も見られぬのか…?」

 

慶喜の悲しみが一気に表出する。

 

「私は……私は なんという親不孝者だ……父上……父上……」

 

一橋邸に慶喜の嗚咽が響き渡る。

声を殺して廊下で泣く徳信院と、慶喜の部屋を暗い面持ちでジッと見つめる美賀君。

江戸の片隅に追いやられた悲しみは、深く長く続いたことだろう。

 

 

 

井伊直弼,、徳川斉昭を立て続けに失い、ドラマの中心はどのように動いていくのだろうか。

 

やはり江戸へ行きたい栄一 

 

喜作が江戸に着いた 知らせをよこし、自分も江戸へ行きたいと言い出す栄一。

渋沢家の誰もが予想していたことだったに違いない。

 

母と妹、妻相手に夢中に語っているところに父が帰ってきた。

 

「とっさま 頼みがある。春のいっときでいい。俺を…俺を江戸に行かがせてほしい」

 

渋い顔の市郎右衛門と心配そうなゑいと千代、そして真っ直ぐな眼差しの栄一。

 

今回はここで「つづく」。 

 

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次回予告とあとがき

 

次回は第10回「栄一、志士になる」。 

 

栄一「うお~!」

栄一「草莽(そうもう)の志士になる」

??「こいつに人を斬れるわけがない」

惇忠「行くな 長七郎」

訥庵「その手で安藤を斬れ」

市郎右衛門「まさか お前…」

千代「この家のみんなを守ろうと思われる気持ちも 決して負けねぇ」 

??「安藤!」

長七郎「うあぁ!」

栄一「お前に会いたかった」

 

安藤というのは井伊直弼亡き後、幕府の中心人物となる老中のはず。

??はどちらも眼帯をした武士だと思う。

長七郎は何を苦悩し、 惇忠はなぜ弟を止めていたのか。

大橋訥庵という人物、どうしても胡散臭く感じる。

立派な方だったら申し訳ない。

 

で、栄一はとうとう志士になるのだな?

市郎右衛門は怒るだろうなぁ。

 

予告については以上。

 

今回こそ短く簡潔な感想記事を書くつもりだったが、語りたいことが多過ぎた。

何といっても「桜田門外の変」だし、世を変えたい栄一は眩しいし、新たな井伊直弼に出会った気がしたし、慶喜は不憫だし。

たぶん次回以降も変わらない気がする。

 

それだけ面白いということだ。

それではまた。

 

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